シリア内戦ないせん 政府せいふ軍ぐんとロシア “アレッポの大だい部分ぶぶん制圧せいあつ”

また、内戦ないせんの情報じょうほうを集あつめている「シリア人権じんけん監視かんし団だん」も政府せいふ軍ぐんが反はん政府せいふ勢力せいりょくの支配しはいしていた東部とうぶの９きゅう７なな％を制圧せいあつし、反はん政府せいふ勢力せいりょくは壊滅かいめつ状態じょうたいにあるとしています。

政府せいふ軍ぐんに包囲ほういされているアレッポ東部とうぶの住民じゅうみんの男性だんせいはインターネットを通つうじたＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに対にたいし、自分じぶんのいる場所ばしょの近ちかくにも政府せいふ軍ぐんが迫せまってきていると説明せつめいしたうえで、「政府せいふ軍ぐんは拘束こうそくした女性じょせいは町まちの外そとに逃のがしているが、男性だんせいはひとり残のこらず殺害さつがいしている」と述のべ、町まちから安全あんぜんに避難ひなんしたいと訴うったえました。

ロシア国防省こくぼうしょうによりますと、これまでに反はん政府せいふ勢力せいりょくの戦闘せんとう員いん２に２に０ぜろ０ぜろ人にん以上いじょうが投降とうこうしたということで、アレッポをめぐる攻防こうぼうは最終さいしゅう段階だんかいを迎むかえています。

米べい報道ほうどう官かん アサド政権せいけんとロシアを非難ひなん

アメリカ、ホワイトハウスのアーネスト報道ほうどう官かんは１いち２に日にちの記者きしゃ会見かいけんで「戦闘せんとうを停止ていしさせようと懸命けんめいの外交がいこう努力どりょくを続つづけているにもかかわらず、ロシアの後押あとおしを受うけるアサド政権せいけんは無実むじつの市民しみんへの爆撃ばくげきをやめようとしない」と述のべ、アサド政権せいけんとその後うしろ盾たてとなっているロシアを非難ひなんしました。

シリアの内戦ないせんをめぐってアメリカとロシアはことし９月くがつ、アサド政権せいけんと反はん政府せいふ勢力せいりょくの停戦ていせんを仲介ちゅうかいしましたが短期間たんきかんで崩壊ほうかいし、アメリカはアサド政権せいけんに影響えいきょう力りょくを行使こうしする意図いとがみられないなどとロシアを強つよく非難ひなんして、関係かんけいが悪化あっかしています。その後そのごアメリカは、シリアの周辺しゅうへん国こくを組み入くみいれた多国たこく間かんの枠組わくぐみで停戦ていせんを模索もさくしてきたものの進展しんてんはなく、手詰てづまり感かんが広ひろがっています。

アレッポをめぐってもアメリカは、先週せんしゅう、イギリスやフランスなどとともにアサド政権せいけんとロシアを非難ひなんする声明せいめいを発表はっぴょうしましたが、攻勢こうせいをくい止くいとめることはできていません。アーネスト報道ほうどう官かんは、会見かいけんで外交がいこう努力どりょくを続つづける方針ほうしんを強調きょうちょうしましたが、「楽観らっかんはしていない」とも述のべ、アサド政権せいけんやロシアとの交渉こうしょうは難むずかしいとの見方みかたも示しめしています。