衆参両院の
憲法審査会はさきの
国会で
審議を
再開しましたが、
自民党と
野党第1党の
民進党の
立場の
違いが
浮き彫りになるなど、
来年の
通常国会で
改正項目の
絞り込みに
向けた
議論ができるかどうか、
見通せない
状況です。
衆参両院で
与党と
憲法改正に
前向きな
勢力が、
改正の
発議に
必要な
3分の
2の
議席を
占める
中、
衆参両院の
憲法審査会は
先月、
審議を
再開し、
衆議院の
審査会では
2回、
参議院の
審査会では
1回、
議論を
行いました。
この中で自民党は、「建設的な憲法改正論議を進めていくことが重要だ」と主張する一方、改正項目の議論に入るには、野党第1党の民進党の理解も必要だとして、民進党が撤回を求める平成24年にまとめた憲法改正草案を国会には提案しない方針を示しました。
一方、民進党は、「自民党は改正草案を撤回していない」としたうえで、草案の内容についても、「立憲主義に反し、憲法を統治の道具であるかのごとく考えていると受け取られてもしかたがない内容だ」と批判するなど、自民党との立場の違いが浮き彫りとなっています。
また、公明党は憲法に新たな条項を加える「加憲」という考え方を基に、改正論議を進めるべきだとしていて、与党の間でも主張が異なっている状態で、衆参両院の憲法審査会は、来年の通常国会で改正項目の絞り込みに向けた議論ができるかどうか、見通せない状況になっています。