当時、このマーケットは、買い物客で混雑していたということで、現地メディアは、警察の情報として、これまでに9人が死亡し、数十人がけがをしたと伝えています。
現場は、ベルリン中心部の観光客も多く訪れるエリアだということですが、日本の外務省によりますと、今のところ日本人が巻き込まれたという情報はないということです。
DPA通信など複数のメディアは、警察の話として「トラックを使った襲撃事件の可能性がある」という見方を伝えています。
現地の警察によりますと、トラックには2人が乗っていて、このうち1人が死亡したほか、運転していたと見られる男1人が現場近くで拘束されたということです。
ドイツの有力紙ウェルトは、クリスマスの屋外市場を狙った襲撃が行われる可能性があるという情報があったと伝えていて、警察が背景について捜査を進めています。
ベルリンの警察は市民に対し、不要な外出を控え、当局が出す最新の情報に注意するよう呼びかけています。
ドイツ政府のザイベルト報道官は19日夜、自身のツイッターで「犠牲者の死を悼むとともに、けがを負った多くの人が回復することを望んでいる」と投稿し、メルケル首相がデメジエール内相やベルリン市長と対応を協議しているとしています。
クリスマスでにぎわう市場
ドイツでは毎年この時期、クリスマスを祝う仮設の市場が各地の広場に設けられ、地元の人や観光客でにぎわいます。トラックが突っ込んだ現場はベルリン中心部の繁華街で、教会や動物園などがあり、多くの観光客や買い物客が訪れます。
仏大統領 独に連帯を表明
フランスの大統領府は声明を発表し、「オランド大統領はメルケル首相とドイツ国民、それに犠牲者の家族に連帯の意を表明する。このできごとはヨーロッパ全体を震撼(しんかん)させるもので、フランス国民はドイツの人々と哀悼の意を分かち合う」と述べました。
ことし7月にはフランス南部のニースで、革命記念日にあたる14日、チュニジア人の男が大型トラックを暴走させて花火を見物していた群衆に突っ込み、15人の子どもを含む86人が死亡しています。