ハワイを
訪れている
安倍総理大臣は、
オバマ大統領とともに、
旧日本軍による
真珠湾攻撃の
犠牲者を
追悼する
施設を
訪れ、
献花し
黙とうをささげました。このあと
安倍総理大臣は
所感を
発表し、
不戦の
誓いを
堅持していく
決意を
表明したうえで、
日米の
和解の
意義を
強調し、
世界の
平和と
安定に
アメリカと
協力して
取り組んでいく
考えを
示しました。ハワイを
訪れている
安倍総理大臣は
日本時間の
28日朝早く、
来月任期を
終えるアメリカのオバマ
大統領との
日米首脳会談に
臨んだあと、そろって
太平洋戦争の
発端となった、
75年前の
旧日本軍による
真珠湾攻撃で
沈没した
戦艦アリゾナの乗組員を
追悼する「アリゾナ
記念館」を
訪れ、
献花して
黙とうをささげました。
そして安倍総理大臣は、オバマ大統領とともに真珠湾を一望できるキロふ頭で、太平洋戦争をアメリカ軍の一員として戦った日系人などを前に所感を発表しました。
この中で、安倍総理大臣は、真珠湾攻撃を振り返ったうえで、「私は日本国総理大臣として、この地で命を落とした人々のみ霊に、ここから始まった戦いが奪った、すべての勇者たちの命に、戦争の犠牲となった数知れぬ無辜(むこ)の民の魂に、永劫の哀悼の誠を捧げます」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は、「戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない。私たちは、そう誓い、ひたすら不戦の誓いを貫いてまいりました。この不動の方針をこれからも貫いてまいります。この場で、戦艦アリゾナに眠る兵士たちに、アメリカ国民の皆様に、世界の人々に、固いその決意を、日本国総理大臣として表明いたします」と述べました。
また、安倍総理大臣は、「あの『パールハーバー』から75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな深く、強く結ばれた同盟国となりました。それは、いままでにもまして世界を覆う幾多の困難に、ともに立ち向かう同盟です。明日を拓く『希望の同盟』です。私たちを結びつけたものは、寛容の心がもたらした『和解の力』です」と述べました。
そして、安倍総理大臣は、「戦争の惨禍はいまだに世界から消えない。寛容の心、和解の力を世界はいまこそ必要としています。憎悪を消し去り、共通の価値のもと、友情と信頼を育てた日米は、いまこそ寛容の大切さと和解の力を世界に向かって訴え続けていく任務を帯びています。そのための努力を、私たちはこれからも、惜しみなく続けていく。オバマ大統領とともに、ここに固く、誓います」と述べ、世界の平和と安定にアメリカと協力して取り組んでいく考えを示しました。