トルコ最大の
都市、
イスタンブールのナイトクラブに
男が
押し入って
銃を
乱射し、
39人が
死亡した
事件で、
治安当局は
過激派組織IS=イスラミックステートが
関与したという
見方を
強め、ISとのつながりが
疑われる
8人を
拘束して
調べるとともに、
逃走中の
容疑者の
行方を
捜しています。トルコのイスタンブールの
中心部にあるナイトクラブに、
1日に
男が
押し入って
銃を
乱射し、
外国人を
含む
39人が
死亡、およそ
70人がけがをした
事件で、
現地の
主要メディアは
3日、
治安当局の
話として、
逃走中の
容疑者は
去年11月20日に
中央アジアの
キルギスから
妻と
2人の
子どもとともに、
飛行機でイスタンブールに
来たと
伝えました。
男はその後、首都アンカラを経て、トルコ中部のコンヤでアパートを借りて滞在したあと、先月29日に陸路で再びイスタンブールに入ったとされています。
この事件をめぐっては、過激派組織ISがインターネット上に声明を出し、トルコが隣国のシリアでISへの軍事作戦を続けていることへの報復として、ナイトクラブを襲撃したと主張しています。
現地のメディアによりますと、治安当局も事件にISが関与したという見方を強めていて、ISとのつながりが疑われる8人を拘束して調べるとともに、逃走中の男の行方を捜しています。
非常事態宣言を3か月間延長
トルコ政府は、去年7月のクーデター未遂のあとに出した非常事態宣言をさらに3か月間延長して、ことし4月中旬までとすることを決めました。
非常事態宣言の下では、政府はクーデター未遂に関わったと見ているイスラム組織「ギュレン教団」に加え、クルド系の武装組織や過激派組織IS=イスラミックステートなど、治安を脅かすおそれがある組織とつながりがあると見られる人物を通常の手続きを簡略化して拘束することができます。
非常事態宣言は去年10月に延長され、今月19日で終わることになっていましたが、ナイトクラブでの乱射事件を受けて、与党は「テロリストの攻撃にさらされており、必要なかぎりは非常事態宣言を続ける」として、再延長の方針を打ち出していました。
トルコ政府は非常事態宣言の下で、政府に批判的な組織などの摘発も続けていくと見られ、野党などは「職権乱用だ」と反発しています。