東日本大震災の
教訓を
次の
世代に
伝えていこうと、
津波で
被害を
受けた
市街地から
避難場所に
指定されている
高台の
寺まで
一気に
駆け
上がる「
韋駄天(いだてん)
競走」が
岩手県釜石市で
行われました。「韋
駄天競走」は、
津波が
予想されたらすぐに
高台に
避難するという
震災の
教訓を
伝えていこうと、
釜石市にある
寺の「
仙寿院」などが
3年前から
毎年、
行っています。
コースは震災の津波で浸水した市街地から、避難場所に指定されている高台の仙寿院までの286メートルで、およそ26メートルの高低差を一気に駆け上がり、そのタイムを競います。それぞれ1位になった人が福男、福女として認定され、ことしは男女別など6つの部門に、これまでで最も多い137人が参加しました。
どらの音を合図にスタートすると、一気にコースを駆け抜ける参加者もいた一方で、仲よく手をつないでゴールする親子の姿も見られました。
男子の30歳以上の部で1位になり、福男に選ばれた岩手県宮古市の佐藤正佳さん(31)は、「震災から時がたち、避難の意識が薄くなってきていると思います。韋駄天競走のような催しはとても大切だと思います」と話していました。