FAO=
国連食糧農業機関は、
内戦が
続くイエメンで1700万人が
食糧不足に
直面しているとする
調査結果を
公表し、
国際社会に対して
緊急の
支援を
呼びかけました。イエメンでは
政権側と
反体制派による
戦闘が
2年近くにわたって
続き、
政権側を
支援する
隣国サウジアラビアを
中心とした
連合軍による
空爆も
行われています。
FAOは、おととし3月に戦闘が激しくなって以来初めて食糧や栄養に関する全国規模の調査をほかの国連機関と共同で行い、10日、結果を公表しました。
それによりますと、内戦の長期化に伴って農業生産が著しく落ち込み、食糧価格の高騰で多くの世帯が十分な食糧を確保できていないということです。
その結果、イエメン国内で食糧不足に直面している人はこの7か月で300万人増え、国民全体の6割に相当する1700万人に上ると推計されるということです。
また、深刻な栄養失調に苦しむ18歳未満の子どもは200万人に上り、中でも戦闘が激しい南部などでは子どものおよそ6人に1人が危機的な状況に陥っていると警告しています。
FAOは、「イエメンは現在、世界最大の食糧危機に直面している」として、国際社会に対して緊急の食糧支援や農業支援を行うための資金を拠出するよう呼びかけています。