生活せいかつ困難こんなん」にあたる家庭かていやくぜろ%に 東京とうきょう

Easy Japanese news
Feb 23, 2017 17:02
Furigana
Japanese newspaper
家庭かてい経済けいざいてき困窮こんきゅうが、どもの生活せいかつにどのような影響えいきょうあたえているかを把握はあくする東京とうきょう調査ちょうさ結果けっかがまとまり、おや年収ねんしゅうだけでなく、食生活しょくせいかつ学習がくしゅう環境かんきょうなどから「生活せいかつ困難こんなん」にあたるとする家庭かていが、全体ぜんたいのおよそぜろ%にのぼることがわかりました。東京とうきょうは、去年きょねん8月はちがつから9月くがつにかけて、墨田すみだ豊島としま調布ちょうふ日野ひの小学しょうがく年生ねんせい中学ちゅうがく年生ねんせい高校こうこう年生ねんせいどもがいる家庭かてい、およそまん世帯せたい対象たいしょう調査ちょうさおこない、このうちよん%から回答かいとうました。

調査ちょうさでは家庭かてい経済けいざいてき困窮こんきゅうについて、世帯せたい年収ねんしゅうのほか、過去かこいちねん水道すいどう電気でんきなど公共こうきょう料金りょうきん支払しはらえなかった経験けいけんがあったり、どもを家族かぞく旅行りょこう学習がくしゅうじゅくかせることができなかったりした場合ばあいは「生活せいかつ困難こんなんそう」と定義ていぎし、結果けっかをまとめました。

それによりますと、全体ぜんたいのおよそぜろ%が「生活せいかつ困難こんなんそう」にあたることがわかり、小学しょうがく年生ねんせいがいる家庭かていではぜろ%、中学ちゅうがく年生ねんせいがいる家庭かていではいちろく%、高校こうこう年生ねんせいにあたるいちろくさいからいちななさいがいる家庭かていではよんぜろ%にのぼりました。

また、「生活せいかつ困難こんなんそう」のうち、とく度合どあいがたか世帯せたい困窮こんきゅうそう」と定義ていぎし、どもの食生活しょくせいかつ学習がくしゅう環境かんきょう、それに放課後ほうかご休日きゅうじつごしかたなどに影響えいきょうられるとしています。

具体ぐたいてきには、いちにち食事しょくじ回数かいすうについて「しょくがほぼ毎日まいにち」と回答かいとうした高校生こうこうせいは「困窮こんきゅうそう」でいちきゅう%で、「一般いっぱんそう」にくらべていちぜろポイントあまたかくなっています。

また、「しいがっていないもの」を小学生しょうがくせいたずねたところ、自宅じたく宿題しゅくだいできる場所ばしょ回答かいとうしたのは「困窮こんきゅうそう」でいちいちきゅう%で、「一般いっぱんそう」よりきゅうポイントあまたかくなっています。

このほか、経済けいざいてき理由りゆうで、キャンプや海水浴かいすいよくなどを体験たいけんさせることができないとこたえた保護ほごしゃ割合わりあいが、「困窮こんきゅうそう」ではぜろだい後半こうはんからよんぜろだいなかばだったのに対にたいし、「一般いっぱんそう」はいち未満みまんおおきなひらきがられました。

結果けっかについて、調査ちょうさおこなった首都しゅと大学だいがく東京とうきょうども・若者わかもの貧困ひんこん研究けんきゅうセンターの阿部あべあやセンターちょうは「困窮こんきゅうそうどもは、生活せいかつのあらゆるめん不利ふり状況じょうきょうかれていることが浮き彫うきぼりになった。貧困ひんこん連鎖れんさふせぐためにも、どもだけでなく保護ほごしゃふくめた早期そうき支援しえんもとめられる」とはなしています。

自己じこ肯定こうていかんにも

調査ちょうさでは、どもたちが自分じぶん自身じしん将来しょうらいをどのようにかんじているか、「自己じこ肯定こうていかん」についてもたずねています。

年齢ねんれいべつますと、小学しょうがく年生ねんせい中学ちゅうがく年生ねんせいでは、困窮こんきゅうそう」と「一般いっぱんそう」でおおきなはありませんでしたが、高校こうこう年生ねんせいでは自分じぶん否定ひていてきとらえる割合わりあいが「困窮こんきゅうそう」でたかくなっています。

たとえば、「自分じぶん価値かちのある人間にんげんだとおもうか」とたずねたことろ、「そうおもわない」と否定ひていした割合わりあいは、「一般いっぱんそう」ではななろく%だったのに対にたいし、「困窮こんきゅうそう」ではいちさんいちでした。

このほか、保護ほごしゃ健康けんこう精神せいしん状態じょうたいについてもたずねていて、「困窮こんきゅうそう」では肉体にくたいてき精神せいしんてき負担ふたんかんじている割合わりあいたかいことがわかりました。

このうち健康けんこう状態じょうたいたずねたところ、「あまりよくない」、「よくない」と回答かいとうした割合わりあいは、「困窮こんきゅうそう」の保護ほごしゃぜろ前後ぜんごのぼり、「一般いっぱんそう」の前後ぜんごおおきく上回うわまわっています。

また、「困窮こんきゅうそう」では、ろくぜろ前後ぜんご保護ほごしゃが「心理しんりてきなストレスをかんじている」と回答かいとうし、ぜろ前後ぜんご保護ほごしゃがより深刻しんこく状態じょうたいにあることがわかりました。

東京とうきょう支援しえん本格ほんかく認知にんち課題かだい

どもの貧困ひんこん対策たいさくをめぐっては、よんねんまえ平成へいせいねんくに自治体じちたい対策たいさく義務ぎむづける法律ほうりつ成立せいりつし、各地かくち実態じったい調査ちょうさ支援しえん取り組とりくみがはじまっています。

東京とうきょうでは、今年度こんねんどから学習がくしゅう支援しえん食事しょくじ提供ていきょうなど、どもの居場所いばしょづくりに取り組とりく自治体じちたいに対にたいする財政ざいせい支援しえんや、父子ふし家庭かてい母子ぼし家庭かてい専門せんもん職員しょくいん派遣はけんして生活せいかつをサポートする取り組とりくみなど支援しえん本格ほんかくさせています。

一方いっぽう今回こんかい調査ちょうさでは、こうした支援しえん困窮こんきゅうそう家庭かてい十分じゅうぶん認知にんちされていないこともあきらかになっています。このため東京とうきょうは、専任せんにん職員しょくいん配置はいちして、貧困ひんこん対策たいさく取り組とりく都内とない市区しく町村ちょうそんへの財政ざいせい支援しえんしん年度ねんどからあらたにはじめることにしていて、困窮こんきゅうする家庭かてい早期そうき発見はっけんし、必要ひつようとする支援しえん確実かくじつとどけられる仕組しくづくりをいそぐことにしています。

5
4
3
2
1