これは、独立行政法人による自主的な運用が始まった平成13年以降、四半期としては平成25年1月から3月のおよそ7兆6000億円を上回る過去最高の運用益となります。
市場運用分の内訳を見ますと、国内株式が4兆6083億円の黒字、外国株式が4兆8213億円の黒字、国内債券が5190億円の赤字、外国債券が1兆5762億円の黒字などとなっています。
これにより、GPIFが運用する積立金の総額は144兆8038億円になりました。これについてGPIFは「アメリカのトランプ大統領の経済政策への期待感の高まりを背景に、株高や円安ドル高が進み、良好な市場環境が続いたことから大きな収益につながった。一方、短期的な変動にとらわれず、世界経済はさまざまな難しい問題も抱えているので、運用に慎重を期していきたい」としています。
官房長官「運用は長期的視点で 一喜一憂せず」
菅官房長官は3日午後の記者会見で「見込んでいた数字を大きく上回るものであり、国民の老後の生活を支える年金の安定に大きく寄与する成果だ。ただ年金積立金の運用は、短期的な変動に過度にとらわれることなく長期的な視点で行われるべきであり、今後とも運用結果に一喜一憂することなく、専門的な視点で年金の積立金の運用を行っていきたい」と述べました。