10日、
石川県能登町の
空き家となっている
住宅で、
高校1年の
女子生徒が
殺害されているのが
見つかった
事件で、
関与した
疑いのある
男子大学生は
事件の
2日前、
家族に「
能登町に
行く」と
話し、この
家に
滞在していたと
見られることが
警察への
取材でわかりました。
警察は
女子生徒がこの
家まで
連れ去られたあと、
殺害されたと
見て、
大学生の
足取りなどを
調べています。
10日午後10時前、
石川県能登町の
空き家となっている
住宅で、
町内に
住む
高校1年生、
池下未沙さん(
16)が
粘着テープで
手を
縛られ、
刃物のようなもので
首などを
切られて
殺害されているのが
見つかりました。
この2時間ほど前には隣の穴水町で、長野県の信州大学に通う21歳の男子大学生が車にはねられて死亡し、警察は大学生が殺害に関わった疑いがあり、自殺したと見ています。
警察によりますと、この家にはかつて大学生の親族が暮らし、大学生は先月、実家のある金沢市に帰省したあと家族とたびたび訪れていたほか、事件の2日前の今月8日には、家族に「能登町に行ってくる」と言って1人で出かけたということです。
家には布団が敷かれるなど誰かが生活した跡があり、大学生のものと見られるスマートフォンが見つかったほか、乗ってきたと見られる乗用車が近所の人に目撃されていたということで、警察は大学生がこの家に滞在していたと見ています。
警察は2人には面識がなく、女子生徒がこの家からおよそ5キロ離れた高校近くのバス停で母親の迎えを待っていた時に連れ去られ、その後、この家で殺害されたと見て大学生の足取りなど、くわしいいきさつを調べています。
警察によりますと、女子生徒が見つかった空き家となっている住宅は2階建てで、女子生徒は玄関から入ってすぐにある1階の居間で、制服姿のまま、あおむけで倒れ、居間では多くの血痕が見つかったということです。また、居間の奥の台所がある部屋には、布団が敷かれるなど生活していたと見られるあとがあり、電気やガス、水道は使える状態だったということです。この部屋のテーブルの上には男子大学生のものと見られるスマートフォンが置いてあったということです。
周辺住民 不安の声
女子生徒が利用していたバス停の近くに住んでいる人たちからは、不安の声が聞かれました。70代の男性は、「暗くなるまで部活動を行う高校生が多く利用していた。バス停の近くは夜になると暗いので、ライトや監視カメラをつけてほしい」と話していました。
またこの男性の妻で、60代の女性は、「高校のすぐ近くで事件が起きてびっくりした。遠くから通う子はバスを使わないといけないのでこういう事件があって不安な生徒や家族も多いと思う」と話していました。
高校によりますと、PTAと協力して「見守り隊」を組織し、13日から生徒の下校時間にあわせて学校付近の警戒にあたるということです。
また、石川県の教育委員会などから、臨床心理士やスクールカウンセラー、合わせて6人が派遣され、今後、生徒の心のケアにあたるということです。