はじめに皇太子さまが、高校時代に夏休みの宿題で元素の周期表を30枚以上手書きした思い出から、日本が発見した元素に感慨を覚えるとしたうえで、「日本の科学技術が、世界の第一線にあるということの証であり、同時に、これからの未来を担う若い人たちにとっても大きな励みになると思います」と述べられました。
続いて、元素記号を管理している化学に関する国際機関、国際純正・応用化学連合のナタリア・タラソバ会長が、「113番元素の名前を、『ニホン』という国の名前に由来して、『ニホニウム』とする。『ニホニウム』はアジアでも初めての元素だ」と命名宣言を行いました。
このあと、研究グループの代表を務める九州大学の森田浩介教授があいさつに立ち、「先輩たちへの敬意と、日本国民からの長きにわたる支援と期待に対する深い感謝の意を込めて、ニホニウムとしました」と、発見までの多くの支援に感謝の言葉を述べました。
文部科学省によりますと、ニホニウムの名前が去年11月に正式に決まったあと、国内の教科書各社からは、周期表にニホニウムを書き加えるための申請が相次いで行われたということで、この春から高校で使われる理科の教科書の多くにニホニウムが記載されているということです。