ホンジュラスに引き返した人もいますが、北上の途中で通過したグアテマラで集団に加わった人もいて、地元の当局によりますと、現在、その数はおよそ6000人に上っているということです。
多くの人たちは、25日、アメリカの国境までおよそ1300キロの都市、ピヒヒアパンに到着し、市庁舎の周辺で支援団体から食事や水を受け取ったり日陰で横になったりして体を休めました。近くには仮設の救護所も開設され、途中で足を痛めた人たちが治療を受けていました。
ホンジュラスから1歳半の女の子を連れてきた25歳の女性は「どんな困難があろうとアメリカが私たちのゴールです」と話していました。
一方、トランプ大統領は「犯罪者が紛れ込んでいる」などと主張し、軍を派遣して入国を阻止する考えを示し、メキシコ政府も強制送還する可能性を示唆しています。
多くの人たちはアメリカを目指して北上を続ける考えを変えておらず、今後、事態が緊迫することも予想されます。
貧困や治安の悪化から逃れるため、今月13日におよそ160人で中米ホンジュラスの北部の街を出発した人たちは、その後、国境沿いの川を泳ぐなどしてメキシコに渡りました。
ホンジュラスに引き返した人もいますが、北上の途中で通過したグアテマラで集団に加わった人もいて、地元の当局によりますと、現在、その数はおよそ6000人に上っているということです。
多くの人たちは、25日、アメリカの国境までおよそ1300キロの都市、ピヒヒアパンに到着し、市庁舎の周辺で支援団体から食事や水を受け取ったり日陰で横になったりして体を休めました。近くには仮設の救護所も開設され、途中で足を痛めた人たちが治療を受けていました。
ホンジュラスから1歳半の女の子を連れてきた25歳の女性は「どんな困難があろうとアメリカが私たちのゴールです」と話していました。
一方、トランプ大統領は「犯罪者が紛れ込んでいる」などと主張し、軍を派遣して入国を阻止する考えを示し、メキシコ政府も強制送還する可能性を示唆しています。
多くの人たちはアメリカを目指して北上を続ける考えを変えておらず、今後、事態が緊迫することも予想されます。
トランプ大統領 集団の入国阻止の背景は
アメリカへの移住を目指す中米の人たちの集団は「キャラバン」と呼ばれ、ことし3月下旬にもアメリカを目指してメキシコを北上しました。
このときは、およそ200人がカリフォルニア州と接するメキシコのティファナに4月下旬に到着し、アメリカに亡命申請を行いました。
今回の「キャラバン」は過去最大の規模になっていて、出発地となっているホンジュラスなどの貧困や治安の悪化がいっこうに改善しないことやSNSでの情報共有が進んでいることなどが要因と見られています。
ただ、アメリカの国境付近まではまだ1000キロ以上離れたところにいて、移動手段をバスや鉄道に切り替えなければ、国境付近に到達するまで1か月程度かかると見られています。
今回、こうした早い段階でトランプ大統領が入国を阻止しようと、軍を派遣する考えまで示した背景にあるのが、あと10日余りに迫った中間選挙です。
トランプ大統領は、「キャラバン」の中には「犯罪者や正体不明の中東出身者」が含まれると主張して不安をあおっていて、不法移民に寛容な政策を取る民主党を批判する考えがあると見られているからです。
また、トランプ大統領は、国民が「キャラバン」に加わっているホンジュラスやグアテマラ、エルサルバドルに対し、アメリカからの経済支援を打ち切るか大幅に減額すると警告しています。
さらに、経由地となっているメキシコも「メキシコの警察や軍隊は集団を制止できない」と非難し、厳しい対応を迫っています。
これに対して、メキシコのペニャニエト大統領は、「キャラバン」がアメリカとの国境付近に到達する前に、強制送還する可能性を示唆しています。