撤退てったいを教訓きょうくんに国際こくさい連携れんけいなどで開発かいはつ力りょくを高たかめ、2035年ねん以降いこう、次世代じせだいの旅客機りょかくきの事業じぎょう化かを目指めざすとしています。

三菱みつびし重じゅう工業こうぎょうは2008年ねんから国産こくさん初はつのジェット旅客機りょかくきのプロジェクトをスタートさせ、国くにからおよそ500億おく円えんの支援しえんも受うけて開発かいはつを進すすめましたが、たび重かさなる設計せっけいの変更へんこうで6回かいにわたって納入のうにゅうが延期えんきされ、去年きょねん、撤退てったいに追い込おいこまれました。

経済けいざい産業さんぎょう省しょうは有識者ゆうしきしゃを交まじえて撤退てったいに至いたった経緯けいいなどを検証けんしょうし、その教訓きょうくんを踏ふまえて航空こうくう機き産業さんぎょうが目指めざすべき方向ほうこう性せいを盛り込もりこんだ新あらたな戦略せんりゃく案あんをまとめました。

この中なかでは、安全あんぜん性せいの認証にんしょうプロセスや、海外かいがいの部品ぶひんメーカーへの対応たいおうでの経験けいけん不足ふそくなどがコストの高こう止どまりや開発かいはつの長期ちょうき化かを招まねいたとして、民間みんかんのプロジェクトとしてはリスクが極きわめて高たかかったと指摘してきしています。

このため、国際こくさい連携れんけいや官民かんみんによるリスクの分散ぶんさんが重要じゅうようだとしたほか、国内外こくないがいの企業きぎょうや研究けんきゅう機関きかんが連携れんけいする枠組わくぐみを作つくり、開発かいはつ力りょくを高たかめていくべきだとしています。

その上うえで、2035年ねん以降いこう、ハイブリッドや水素すいそエンジンなど脱だつ炭素たんそに対応たいおうした次世代じせだいの旅客機りょかくきの事業じぎょう化かを目指めざし、政府せいふの資金しきん支援しえんも検討けんとうすべきとしています。

経済けいざい産業さんぎょう省しょうはこの戦略せんりゃく案あんを27日にちに公表こうひょうしますが、大だい規模きぼな投資とうしを伴ともなうだけに戦略せんりゃくの実効じっこう性せいが問とわれることになります。