また、代理人を務める南和行弁護士は「本人の事情や気持ちを裁判官にしっかり伝えられるよう準備したい」としています。
最高裁判所大法廷が弁論を開くのは、戸籍上は男性で女性として生活を送る人が戸籍の性別変更を求めた申し立てです。
申立人は、戸籍の性別を変更するには生殖腺を取り除く必要があるとする性同一性障害特例法の規定について「手術を強制するもので重大な人権侵害で憲法に違反する」と主張して、手術を受けていなくても変更を認めるよう求めています。
最高裁は4年前、別の人の申し立てで「規定は子どもが生まれると社会に混乱が生じかねないことなどへの配慮に基づく」として憲法に違反しないという判断を示していますが、今回のケースは15人の裁判官全員による大法廷で審理されていて、新たな憲法判断が示される可能性も出てきています。
そして27日、最高裁大法廷の戸倉三郎裁判長は公開の法廷で当事者から意見を聞く弁論を9月27日に開くことを決めました。
性別変更の申し立てなど争う相手がいない手続きで最高裁が弁論を開くのは初めてで、重大な憲法判断をするにあたって、当事者の話を聞く必要があると判断したとみられます。
決定は年内にも出される見通しです。
申立人「丁寧な検討 大変ありがたい」
最高裁判所大法廷で弁論が開かれることについて、申立人は「このような手続きで丁寧に検討していただけることは、大変ありがたい」としています。
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