国際刑事裁判所はウクライナで行われた疑いのある戦争犯罪などをめぐって捜査を行っています。
そして裁判所はロシアのショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長に戦争犯罪などの疑いで逮捕状を出したと25日、発表しました。
理由について少なくともおととし10月から去年3月にかけてロシア軍が相次いでウクライナの電力インフラをミサイルで攻撃したことが、軍事目標以外のものを故意に攻撃した戦争犯罪にあたる可能性があるなどとしています。
そしてショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長はこの攻撃への責任があると信じるに足る合理的な根拠があるとしています。
国際刑事裁判所はこれまでにプーチン大統領にも、ウクライナの占領地域から子どもたちをロシア側に移送したことが戦争犯罪にあたるとして逮捕状を出しています。
ロシアは国際刑事裁判所の管轄権を受け入れていないため、プーチン大統領やショイグ前国防相らが実際に逮捕される可能性は低いものの、ロシア側は一段と反発を強めるものとみられます。
ロシア「ICCの決定は無効 ICCの管轄権及ばず」
ショイグ氏が書記をつとめるロシアの安全保障会議は、国営メディアを通じて声明を発表し「ICCの決定は無効であり、空虚なものだ。ICCの管轄権はロシアには及ばず、これは西側諸国からわが国に対するハイブリッド戦争の一環として行われたものだ」として、軍事力と情報戦を組み合わせた攻勢だと批判しています。