気象庁によりますと、本州付近に伸びる前線や前線上の低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、西日本から北日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定になり局地的に雨雲が発達しています。
午前8時までの1時間には、
▽福岡県北九州市八幡西区で43.5ミリ、
▽和歌山県かつらぎ町で41ミリ、
▽奈良県天川村で40ミリ、
▽山口県下関市で31ミリの激しい雨が降りました。
これまでに降った雨で広島県と山口県、島根県、富山県、福岡県、石川県、長野県では土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
また、山口県内を流れる仁保川と厚東川、佐波川では氾濫の危険性が非常に高まり「氾濫危険情報」が発表されています。
このあと低気圧は北日本を通過し前線が2日にかけて西日本から東日本に停滞する見込みです。
このため北日本ではこのあと数時間、西日本と東日本では2日にかけて局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。
2日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽九州北部で200ミリ、
▽東海と近畿、中国地方で150ミリ、
▽関東甲信で120ミリ、
▽北陸と四国で100ミリと予想されています。
また、3日朝までの24時間には
▽中国地方で100ミリ、
▽近畿で80ミリの雨が降る見込みです。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうに注意し、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には頑丈な建物に移動するなど安全を確保するよう呼びかけています。
最新の気象情報に注意し、斜面や増水した川など危険な場所には近づかないようにしてください。
福岡 宗像市 道路が冠水し川のように
1日午前6時50分ごろに福岡県宗像市田熊の住宅の2階から撮影された映像です。
大雨の影響で道路が冠水し川のようになっていて、車が波を立てながら走行する様子が確認できます。
動画を撮影した50代の女性は「けさ6時前ぐらいに激しい雨音で目が覚めました。今は少し雨が弱くなっていますが、自宅も少し浸水していて、何か災害が起こらないか心配です」と話していました。
福岡 アンダーパスで「冠水にはまって出られなくなった」と通報
警察によりますと、1日午前8時前、北九州市八幡西区紅梅にある「陣山アンダーパス」を通行していた乗用車の運転手から「冠水にはまって出られなくなった」と通報がありました。
乗用車の運転手の男性は自力で脱出してけがはないということです。
福岡 宗像市 冠水した道路で車が立ち往生
福岡県宗像市田久では道路が冠水していて、午前8時半すぎにNHKが撮影した映像では交差点の周辺で立往生している車が窓ガラスの下の部分まで水につかり、動けなくなっているのが確認できます。
また、ひざ下まで水につかりながら道路を歩いている人の姿も見られました。
現場周辺では警察官が警戒にあたっていました。
広島県内JRの在来線全区間で運転見合わせ
大雨の影響で広島県内のJRの在来線は、午前9時の時点ですべての区間で運転を見合わせています。
JR広島駅では運転再開を待つ人の姿が見られました。
JR広島駅には運転見合わせを知らせるホワイトボードが設置され、通勤や通学で電車を利用する人たちが内容を確認したり駅員に尋ねたりしていました。
このうちJR西条駅まで乗車しようとしてた大学生は「きょうは病院でリハビリの実習があるのですが、運転見合わせのため間に合いそうにないと先生に報告しました。運転再開をしばらく待ちたいと思います」と話していました。
広島から呉に向かおうとしていた50代の男性は「運転を見合わせていると知っていましたが、直接状況を確かめようと思って駅まで来ました。もう少し待って再開しなかったら会社に連絡しようと思います」と話していました。
JR西日本によりますと、午前9時現在、すべての区間で運転を見合わせているということですが、福塩線の一部で午前10時すぎに運転を再開するほか、午後以降に再開を検討している路線もあるということです。
東京湾フェリー 強風のため始発から運航見合わせ
千葉県富津市の金谷港と神奈川県横須賀市の久里浜を結ぶ「東京湾フェリー」は、強風のため、1日の始発の便から運航を見合わせています。