国土地理院では、これまで東京・千代田区にある「日本水準原点」を起点に、全国各地を繰り返し手作業で測量して標高を算出していましたが、調査に時間がかかることや、起点から距離が離れるほど誤差が大きくなることが課題だったということです。
このため、人工衛星から得られた電子データなどを用いた新しい方法で、地殻変動で生じた全国各地の標高の変化を調査していました。
その一環で、去年7月に標高が日本一高い富士山を調べたところ、標高を測定する起点となる「三角点」の標高が、これまでよりも5センチ高く、3775メートル56センチだったことがわかったということです。
標高を表す際はメートルより下の値を四捨五入するため、今回の調査結果では富士山の標高は3776メートルから変わらないということです。
富士山を含む新たな標高の調査結果は4月1日から地図の作成や工事に伴う測量などで適用される予定です。