地下鉄サリン事件から、今月20日で30年になるのを前に、17日、遺族や弁護団が日本記者クラブで会見を開きました。
霞ケ関駅の助役だった夫を亡くした、高橋シズヱさんは、この30年について「2008年にオウム被害者救済法が国会の全会一致で可決され、救済の通過点ではありますが、走り続けてきたので、肩の荷が下りて本当にうれしかった」と振り返りました。
一方で「夫と退職後の楽しみを話していたときに事件が起きました。オウム真理教だけでなく後継団体にも、今も人生をめちゃくちゃにされている」と悔しさをにじませました。
また、父親がオウム真理教の信者に監禁され亡くなった、假谷実さんは「後継団体は賠償金の支払いが裁判で確定していますが、いまだ実行されていないことに不満があると同時に、今も人を勧誘して組織が存続している怖さがあります。後継団体には、賠償金を支払ったうえで解散してもらいたい。そうでなければ、これからも戦い続けるしかない」と話していました。