こうした中、農林水産省は、政府の備蓄米7万トンを対象にした2回目の入札を今月26日から行うと発表しました。初回の入札で落札された備蓄米はすでに業者への引き渡しが始まっていて、一連の放出がコメの価格の安定につながるかが焦点です。
農林水産省は業者間のコメの取引価格の指標として、JAグループなど大手の集荷業者が卸売業者に販売した際の価格「相対取引価格」を毎月公表しています。
2月分の結果が19日公表され、対象となった118の銘柄、すべての平均価格は60キロあたり税込みで2万6485円でした。
前の月より558円高く、2006年に調査を始めて以降、6か月連続で最高値を更新しました。
去年の同じ月は1万5303円で、73%上昇したことになります。
北海道産ゆめぴりかは87%上昇
5000トン以上の契約があった銘柄では去年からの上昇率が最も高くなったのは
▽「北海道産ゆめぴりか」で87%
▽「山形県産はえぬき」が85%
▽「北海道産ななつぼし」が80%などとなっています。
一方、農林水産省はことし収穫される主食用のコメについてことし1月末時点の都道府県ごとの作付けの意向も発表し、19の道と県で去年より作付面積が増える見通しだとしています。
増加する面積は
▽北海道が最も大きく3400ヘクタール
▽福島県が3200ヘクタール
▽茨城県が2100ヘクタールとなっています。
農林水産省はコメの価格の上昇などを受けて農家の間では増産の意欲が高まっていることが背景にあるとみていて今後のコメ価格への影響が注目されます。
備蓄米 2回目の入札は26日から実施
こうした中、農林水産省は、政府の備蓄米7万トンを対象にした2回目の入札を3月26日から28日にかけて行うと発表しました。
対象となるのは、初回の入札で落札されなかったコメも含めた7万トンで
▽去年産が4万トン
▽おととし産が3万トン
「山形県産はえぬき」や「福島県産天のつぶ」などの銘柄が含まれています。
入札には一定の条件を満たしたコメの集荷業者が参加し、初回と同じように銘柄や収穫年、保管場所ごとに最も高い価格を提示した業者から順番に落札する仕組みです。
先週行われた初回の入札では対象の15万トンのうち9割以上が落札され、落札価格の平均は消費税抜きで60キロ当たり2万1217円でした。
初回の入札で落札された備蓄米は18日から業者への引き渡しが始まり、店頭には来週以降に並ぶ見通しで、コメの価格高騰が続くなか、一連の放出が価格の安定につながるかが焦点です。
2回目の入札 販売されるのは35品種
2回目の入札で販売される備蓄米は全部で35品種あります。
去年産が4万トン、おととし産が3万トンで初回に比べるとおととし産の割合が高くなっています。
数量の多いものから見ていくと、去年産で販売される23品種のうち、
▽最も多いのは福島県産の「天のつぶ」で9335トン
▽次いで山形県産の「はえぬき」が7396トン
▽3番目は福島県産の「里山のつぶ」で3945トンとなりました。
一方、おととし産で販売されるのは24品種です。
▽最も多いのは山形県産の「はえぬき」で8778トン
▽次いで福島県産の「天のつぶ」が4526トン
▽3番目は富山県産などの「コシヒカリ」で2398トンとなっています。
販売される備蓄米一覧
あきさかり、あきたこまち、あきだわら、あきまさり、あさひの夢、イクヒカリ、きぬむすめ、銀河のしずく、げんきまる、こしいぶき、コシヒカリ、里山のつぶ、つきあかり、てんこもり、てんたかく、天のつぶ、とちぎの星、なすひかり、にじのきらめき、日本晴、はえぬき、ハナエチゼン、はれわたり、ひとめぼれ、まっしぐら、まなむすめ、みずほの輝き、めんこいな、萌えみのり、やまだわら、ゆきの精、ゆきん子舞、ゆめおばこ、夢つくし、ゆめみづほ