記事後半では、最終予選で採用したフォーメーションについての解説や、試合の詳しい経過もお伝えしています。
来年、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国で共同開催されるワールドカップ出場をかけたアジア最終予選で、世界ランキング15位の日本は、2位以下に大差をつけてグループ首位に立ち、20日夜、埼玉スタジアムで行われた第7戦で世界81位のバーレーンと対戦しました。
勝てば無条件で本大会出場が決まる一戦で、日本は久保建英選手や三笘薫選手など、これまでの最終予選とほぼ同じ先発メンバーで臨みました。
日本は前半9分、コーナーキックからのこぼれ球をキャプテンの遠藤航選手がゴールに押し込みましたが、VARの結果、直前に上田綺世選手の腕にボールが当たっていたとして先制点とはならず、0対0で折り返しました。
後半も主導権を握りながら攻めあぐねる時間が続きましたが、21分に久保選手のパスを受けた途中出場の鎌田大地選手がゴール左隅に冷静に流し込んで均衡をやぶり、先制しました。
さらに42分にも久保選手が得意の左足で追加点を決めて、バーレーンに2対0で勝ち、1998年のフランス大会から8大会連続8回目の本大会出場を決めました。
日本はこの勝利で、通算成績を6勝1引き分けとし、2位以下に勝ち点で大差をつけて、3試合を残して本大会出場を決めました。また、となりました。
《日本代表 監督・選手談話》
森保監督「選手たちが我慢強く戦うことをやってくれた」
森保一監督は「バーレーンはわれわれに対しての対策が万全だとわかっていた。日本の選手のほうがコンディション的に難しい状態のなかで、耐えながらいけば自分たちの流れがくると、選手たちが我慢強く戦うことをやってくれた」と選手たちをたたえました。また、最終予選の残り試合については「1戦1戦、勝利を目指して戦うことには変わりないが、選手を試していくなど、これからの成長に向けて全力で戦っていきたい」と話し、本大会を見据えた起用も行っていく考えを示しました。
そのうえで「現地やテレビの前での応援のおかげで選手たちが躍動してくれた」と感謝の気持ちを表していました。
遠藤航 主将「まだまだこれからがスタート」
キャプテンの遠藤航選手は「まずは出場を決められたことをうれしく思う。きょうも簡単な試合ではなかったが、我慢しながら最後は得点をとって勝つことができて良かった」と振り返りました。これまでの最終予選について「簡単な試合ばかりではなかった。この結果については満足しているが、僕らはまだまだこれからがスタート。まだ次も試合があるので、頑張っていきたい」と話していました。
先制点の鎌田大地「こんなにスムーズにW杯に行けるとは」
途中出場した直後に先制ゴールを決めた鎌田大地選手は「久保選手からいいタイミングでパスがきた。あとは決めるだけだった」と振り返りました。そして「こんなにスムーズにワールドカップに行けるとは思っていなかった。前回大会のとき苦労した分、いまは、ほっとした気持ちだ」と心境を話したうえで「目標にしているところまでたどりつくために一緒に戦って欲しい」とサポーターに呼びかけました。
追加点 久保建英「僕たちの目標はここではない」
貴重な追加点をあげた久保建英選手は「ゴールキーパーがクロスを待っている位置だったので、ゴールがねらえるかなと思って打った。入ってよかった」と振り返りました。また「前回大会の最終予選は自分の幼さが出ていたが、今回はチームのためにということだけを一心に考えて、結果、ゴールを決められて、チームの勝利に貢献できてうれしい」と心境を述べました。そのうえで「僕たちの目標はここではない。ワールドカップで強い相手と対等以上に戦うために応援して欲しい」とサポーターに呼びかけました。
三笘薫「まだまだ壁はあると思うので これからが勝負」
先発出場した三笘薫選手は「勝ててほっとしている。攻撃面でシュートを外し、得点を決めたかったが、チームの勝利が一番なので勝ててよかった」と振り返りました。ワールドカップ出場を決めたことについては「一番早い段階で出場を決められたのは、世界にアピールになったが、これからもっともっと厳しい戦いになってくると思うし、世界の頂点にいくにはやらないといけないことがたくさんあるので、これからもっともっとがんばりたい」と話しました。その上で「このチームがワールドカップで優勝するために攻撃面も守備面も、さらには身体能力もいろんなところを1つ1つやっていかないといない。まだまだ壁はあると思うので、これからが勝負だと思う」と本大会に向けて気を引き締めていました。
守田英正「世界一 僕たちの世代でつかみ取りたい」
先発出場した守田英正選手は「きょうみたいな勝つのが当たり前と思われている試合で前半しっかり我慢して後半勝ち切るところは以前になかったと思うし、それが今チームが好調な理由の1つだと思う」と振り返りました。そのうえで「歴代の先輩がつないできたワールドカップ出場をつなぐことができてたのは、光栄ですし、世界一という目標に真摯に向き合って僕たちの世代でつかみ取りたい」と意気込んでいました。
チーム最年長 長友佑都「はいつくばって戦っていかないと」
チーム最年長の38歳で、スタンドから試合を見守った長友佑都選手は「ひと言で言うと『強い』。すばらしい戦いをしてくれた。僕にとって最終予選は今回で5回目になるが、ここまで圧倒できたことはなかったので、後輩たちを見ながらすごいなと思った」と振り返りました。そして、目標とする自身5回目のワールドカップ出場に向けて「ワールドカップ優勝というチームの大きな夢がある中で、自分もはいつくばって戦っていかないといけないという危機感のほうが強い。自分のすべてを日々の鍛錬に費やしていきたい」と今後のメンバー争いへ、強い覚悟を示しました。
【解説】“スリーバック採用”で好守に圧倒 いざW杯へ
7試合で24得点2失点と圧倒的な強さを見せつけたアジア最終予選。日本はすべての試合で、最終ラインに3人を配置するを採用しました。4人を並べる「フォーバック」に比べ、人数は減りますが、ゴール前に3人のディフェンダーが固まり、中央付近の守りが厚くなるメリットがあります。
最終予選前の前哨戦ともいえる去年1月のアジアカップでは「フォーバック」が基本でしたが、前線へのロングボールやカウンター攻撃で中央を崩されるケースが目立ち、準々決勝で敗退。森保監督は選手の意見も参考にして最終予選ではフォーメーションの変更に踏み切ったのです。
スリーバックは前線に人数がかけられるため、攻撃的な布陣ともいえますが、攻守でバランスよく戦うにはウイングバックと呼ばれる中盤の両サイドの選手がカギを握ります。ウイングバックは、サイドから積極的に攻撃参加するだけでなく、守備のときには最終ラインまで下がってスリーバックの両脇のスペースを埋める役割も求められ、ピッチを激しく上下動する必要があります。
このポジションに森保監督は三笘薫選手や堂安律選手、伊東純也選手などヨーロッパのクラブで活躍する攻撃に秀でた選手を起用しました。
これらの選手はまず、最終予選を通じて持ち味の攻撃面で力を発揮しました。サイドからドリブルで仕掛けたり、クロスボールを上げたりしてチャンスを演出するだけでなく、時にはみずからゴール前に入り、フィニッシャーとして得点もあげ、攻撃を活性化させました。
また、こうした「個」の力をもった選手たちが相手のディフェンダーをサイドに引き付けることで、攻撃の幅も広がりました。バーレーン戦で鎌田大地選手が先制点をあげた場面でも左サイドの三笘選手と、途中出場した右サイドの伊東純也選手に相手が引き付けられ、中盤にスペースができたことから、そこでパスがつながり得点が生まれました。
日本がセットプレー以外の流れの中から決めた18得点のうち、半分以上の10得点はウイングバックの選手によるゴールやアシストです。
一方、守りでもボールを奪われると、素早く相手にプレスをかけてカウンターを許さず、ケースによっては最終ラインに加わって体を張ったプレーもみせ、守りでも大きく貢献しました。
7試合すべてに出場し、1ゴール、3アシストと攻撃面で目立つ三笘選手がと手応えを口にすれば、同じウイングバックの中村選手もと攻守両面で充実感をにじませました。
森保監督もと選手たちをたたえました。
ただ、1年3か月後のワールドカップは厳しい予選を勝ち抜いた世界の強豪ぞろい。アジアでは攻守で圧倒し、主導権を握り続けることができましたが、ワールドカップでは押し込まれる展開も十分予想されます。
最終予選でみせた戦い方の完成度をどこまで上げられるか。世界トップクラスの強豪を想定して別の戦い方にも挑むのか。ワールドカップで目標に掲げる史上初のベスト8進出、そして、その先の戦いを見据えた“森保ジャパン”の今後のチーム作りに注目です。
《日本代表 今後のスケジュール》
▽3月25日:第8戦 サウジアラビア戦(@ホーム)
▽6月 5日:第9戦 オーストラリア戦(@アウェー)
▽6月10日:第10戦 インドネシア戦(@ホーム)
▼7月:東アジア選手権(@韓国)
▼9月~11月:強化試合(予定)
本大会を見据えたチーム作りが本格化へ。
JFA宮本恒靖 会長 “強豪との強化試合を実現できるように”
日本サッカー協会の宮本恒靖会長は「きょうは思っていたよりも難しい試合になったが、勝ちに持って行くところが3試合を残しての出場権獲得につながったと思う。耐えるところと攻めるところのメリハリがつけられている」と選手たちをたたえました。
またワールドカップに向けて、9月以降、強豪国との強化試合を調整していることや、すでに事前キャンプの候補地の選定作業を進めていることを明かしたうえで「選手たちも力のあるチームとやりたいと思っていると思うので、実現できるようにしたい。いろいろなシミュレーションできる時間はある」と全面的なサポートを約束しました。
【豆知識】北中米W杯2026とは
来年のサッカーワールドカップは史上初めてアメリカ、カナダ、メキシコの3つの国の共催で、16都市で行われることになっていて、出場枠はこれまでの32から48チームに拡大されます。前回のカタール大会よりも40試合多い104試合が組まれ、アメリカで78試合、メキシコとカナダでそれぞれ13試合が行われます。
1次リーグは48チームが4チームずつ、12のグループに分かれて争い、各グループの2位までと、3位のうち成績上位の8チーム、あわせて32チームが決勝トーナメントに進みます。
開幕戦は6月11日にメキシコのメキシコシティーで、決勝は7月19日にアメリカのニュージャージー州で行われ、北中米を舞台に1か月以上にわたる熱戦が繰り広げられます。
==試合経過 詳しく==
《日本代表 先発メンバー》
足の骨折から復帰したディフェンダーの伊藤洋輝選手が最終予選、初出場となります。(※数字は背番号)
【Gk】
1鈴木彩艶(イタリア1部・パルマ)
【DF】
22瀬古歩夢(スイス1部・グラスホッパー)
4板倉滉(ドイツ1部・メンヘングラートバッハ)
21伊藤洋輝(ドイツ1部・バイエルンミュンヘン)
【MF】
10堂安律(ドイツ1部・フライブルク)
5守田英正(ポルトガル1部・スポルティング)
6遠藤航(イングランドプレミアリーグ・リバプール)
7三笘薫(イングランドプレミアリーグ・ブライトン)
20久保建英(スペイン1部・レアルソシエダード)
8南野拓実(フランス1部・モナコ)
【FW】
9上田綺世(オランダ1部・フェイエノールト)
【試合開始】
日本のワールドカップ出場がかかるアジア最終予選の第7戦のバーレーン戦は午後7時35分すぎ、日本のキックオフで始まりました。日本はこの試合に勝てば無条件で、引き分けでもほかの試合の結果しだいで、8大会連続8回目の本大会出場が決まります。
【前半9分】日本 遠藤が押し込むもゴール取り消し VARで
日本は久保選手のコーナーキックから、板倉選手がゴール前に折り返してキャプテンの遠藤航選手が押し込み、先制ゴールが決まったかのように見えましたが、VARの結果、直前に上田綺世選手の腕にボールが当たっていたとしてゴールが取り消されました。
【前半30分経過】日本が主導権も決定機作れず
前半30分が経過する中、日本が主導権を握り、再三、ゴール前に迫っていますが決定的なチャンスはつくれず、両チーム無得点が続いています。
【前半32分】日本 ボール奪われバーレーンに攻められる
日本は守備ラインから中盤へのパスを相手に奪われ、サイド攻撃からシュートまで持ち込まれました。シュートは枠の外で、ここまで両チーム無得点です。
前半 アディショナルタイムは4分の表示
【前半アディショナルタイム】三笘が抜け出すもゴール奪えず
日本は前半アディショナルタイムに、三笘薫選手がゴール前に抜け出しシュートを打ちましたが、枠を捉えきれませんでした。
【前半終了】日本 0-0 バーレーン
前半は0対0で終えました。日本は、ゴール前に攻め込む場面を何回もつくりましたが、バーレーンの集中した守りを崩しきれませんでした。
【後半開始】日本は引き分け以上でW杯へ
日本のワールドカップ出場がかかるアジア最終予選の第7戦のバーレーン戦は後半が始まりました。同じグループの試合で、インドネシアがオーストラリアに負けたため、なりました。
▽後半0分 日本 守田→田中碧
日本は後半開始から守田英正選手に代わって、田中碧選手が出場しました。
▽後半18分 日本2人交代 堂安→伊東純也、南野→鎌田大地
日本は後半18分、堂安律選手と南野拓実選手に代わって、伊東純也選手と鎌田大地選手2人の攻撃的な選手が入りました。
★【後半21分】日本 途中出場の鎌田が先制点 日本1-0バーレーン
日本は中盤でボールを受けた上田選手がつないで、久保建英選手からのパスを受けて途中出場したばかりの鎌田大地選手が冷静にゴール左隅に流し込んで1点を先制しました。
▽後半31分 日本 三笘→中村敬斗
日本は後半31分、三笘薫選手に代わって中村敬斗選手が入りました。
【後半38分】バーレーンが攻め込むも日本しのぐ
バーレーンにゴール前に攻め込まれますが、日本は相手に決定機を作らせずピンチをしのぎました。
【後半40分】日本 久保がシュートも相手GKに防がれる
日本は左サイドを攻めた久保選手が右足でシュートを打ちましたが、相手ゴールキーパーにはじかれ、追加点はなりませんでした。
▽後半41分 日本 上田→町野修斗
日本は後半41分、上田綺世選手に代わって町野修斗選手が入りました。
★【後半42分】日本 久保が追加点 日本2-0バーレーン
日本は後半42分、久保建英選手が左サイドから持ち込み得意の左足でシュートを決め追加点を奪いました。角度のないところからのシュートでした。
アディショナルタイムは7分の表示
試合は日本が2対0とリードで後半のアディショナルタイムに入りました。アディショナルタイムは7分です。
【試合終了】日本2-0バーレーン 8大会連続のW杯出場決定
試合はこのまま日本が2対0で勝ちました。日本は来年、北中米で開催される本大会への出場を決めました。日本のワールドカップ出場は1998年のフランス大会から8大会連続8回目です。
《【戦いの軌跡】日本代表 W杯アジア最終予選》
各チーム6試合を終えた段階での順位です。
▽2.オーストラリア 勝ち点7 1勝4引き分け1敗 得失点差+1
▽3.インドネシア 勝ち点6 1勝3引き分け2敗 得失点差-3
▽4.サウジアラビア 勝ち点6 1勝3引き分け2敗 得失点差-3
▽5.バーレーン 勝ち点6 1勝3引き分け2敗 得失点差-5
▽6.中国 勝ち点6 2勝4敗 得失点差-10
第1戦 日本○ 7-0 ●中国
▽2024年9月5日@埼玉
▽得点者:遠藤航/三笘薫/南野拓実2/伊東純也/前田大然/久保建英
過去2回のアジア最終予選で、日本はいずれも世界ランキングが下の相手に初戦で敗れていて、初戦はワールドカップに向けた「鬼門」といえる存在でした。しかし、中国をホームに迎えた一戦は前半12分にキャプテン、遠藤選手のゴールで先制すると、三笘選手や南野選手などヨーロッパの主要リーグで活躍する攻撃陣が本領発揮。あわせて6人の選手が最終予選での日本の最多得点記録を更新する7得点をあげて快勝し、その後の戦いへ、大きく弾みをつけました。
第2戦 日本○ 5-0 ●バーレーン
▽2024年9月11日@バーレーン
▽得点者:上田綺世2/守田英正2/小川航基
初戦とほぼ同じメンバーで臨んだ、第2戦、アウェーのバーレーン戦も攻撃陣が好調をキープ。気温37度という中東の過酷な環境のなか、序盤から相手の激しい守備に苦しめられますが、前半37分にペナルティーキックで先制点をもぎ取り、後半は運動量の落ちた相手から大量4得点をあげて再び大勝しました。横綱相撲と言えるしたたかな試合運びで2連勝としました。
第3戦 日本○ 2-0 ●サウジアラビア
▽2024年10月10日@サウジアラビア
▽得点者:鎌田大地/小川航基
第3戦はアウェーでは一度も勝ったことがなかったサウジアラビアとの対戦。オーストラリアと並び、グループ最大の強敵と目された相手でしたが、ボランチの遠藤選手を中心に巧みに守備のバランスを調整してサウジアラビアの攻撃を封じ、小川選手の2試合連続ゴールなど前半と後半に1点ずつあげて最終予選で初の初戦から3連勝。攻守で隙のない”大人の戦い”で2対0というスコア以上の力の差をみせつけました。
第4戦 日本△ 1-1 △オーストラリア
▽2024年10月15日@埼玉
▽得点者:オウンゴール
ホームに戻って臨んだ第4戦はグループ2位につけるオーストラリアに苦戦を強いられました。前半から再三ゴールを脅かすも得点にはつながらず、後半にオウンゴールで最終予選での初失点を喫し、先制されました。このあと日本も相手のオウンゴールを誘って追いつきましたが、勝ち越すことはできず、1対1で引き分けました。
第5戦 日本○ 4-0 ●インドネシア
▽2024年11月15日@インドネシア
▽得点者:オウンゴール/南野拓実/守田英正/菅原由勢
森保監督の就任後、最高となる世界ランキング15位で臨んだインドネシアとの第5戦は南野選手などのゴールで前半から着々と得点を重ね、アウェーで4点を奪って快勝しました。日本は前半戦の5試合を4勝1引き分けで折り返し、この時点で2位に勝ち点差「7」をつけて、早くも独走態勢に入りました。
第6戦 日本○ 3-1 ●中国
▽2024年11月19日@中国
▽得点者:小川航基2/板倉滉
第6戦は再び中国を相手にアウェーでの戦い。スタンドを埋め尽くした中国サポーターでスタジアムも赤一色に染まり、森保監督は「超アウェー」と表現しました。中国は大敗した初戦とは見違えるような素早い連係や球際での厳しさをみせ、日本は流れの中から、チャンスを作れませんでしたが、それでも前半39分にコーナーキックを小川選手が頭であわせて先制し、アディショナルタイムにもコーナーキックを起点に追加点をあげました。後半は1点を返されたものの「個の力」と連係プレーを融合させて主導権を握り、小川選手がこの試合、2得点目を決めて3対1で勝ち切り、ワールドカップ出場に王手をかけました。
◆W杯アジア最終予選 得点者
【4得点】小川航基
【3得点】南野拓実/守田英正
【2得点】上田綺世
【1得点】遠藤航/三笘薫/伊東純也/前田大然/久保建英/鎌田大地/菅原由勢/板倉滉
《出場権獲得の条件は?(試合前の段階)》
来年、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国で共同開催されるワールドカップ出場をかけたアジア最終予選。ここまでグループ首位を独走している日本は20日夜、埼玉スタジアムで行われる第7戦でグループ5位のバーレーンと対戦します。
日本は去年9月の第2戦でバーレーンとアウェーで戦い、5対0で快勝しましたが、バーレーンはこの予選で強豪のオーストラリアから白星をあげるなど、競り合いでの粘り強さを見せています。それでも6試合で22得点をあげている日本の攻撃陣がこれまでどおり機能すれば、3試合を残しての出場権獲得がみえてきます。
◆第7戦での出場権獲得の条件
グループの2位以内が確定し、出場決定。
日本時間の21日未明にかけて行われるグループのほかの2試合
▽オーストラリア×インドネシア
▽サウジアラビア×中国の結果次第。
このうちインドネシア、サウジアラビアのどちらか1チームでも引き分け以下であれば、日本の2位以内が確定し、出場決定。インドネシア、サウジアラビアがともに勝った場合は今月25日の第8戦以降に持ち越し。
決定は持ち越し。