その後そのご、経済けいざい活動かつどうの再開さいかいを促うながそうと、先月せんげつ末まつごろから、こうした措置そちを段階だんかい的てきに緩和かんわしています。

ただ中心ちゅうしん部ぶでは、いまだにシャッターを閉とじている店みせが多おおく残のこっています。

また、多おおくの銀行ぎんこうの店舗てんぽは「不ふ服従ふくじゅう運動うんどう」の影響えいきょうなどで閉しまったままで、ATMで引き出ひきだせる現金げんきんの量りょうにも限度げんどがあるため、ATMの利用りようを待まつ人々ひとびとの列れつはさらに長ながくなりつつあります。

アジア開発銀行あじあかいはつぎんこうは、ミャンマーのことし9月つき末まつまでの1年間ねんかんの経済けいざい成長せいちょう率りつがマイナス9.8％に落ち込おちこむという見通みとおしを示しめしています。

また経済けいざい活動かつどうの低迷ていめいにより、仕事しごとを失うしない現金げんきん収入しゅうにゅうを絶たたれた人ひとも大勢たいせい出でています。

こうしたことを背景はいけいに、各地かくちで物々交換ぶつぶつこうかんを行おこなう市場しじょうが開ひらかれるようになっています。

ヤンゴン市内しないの住宅じゅうたく地ちで市民しみん団体だんたいが不定ふてい期きに開ひらいている市場しじょうでは「余あまったものをください。そして必要ひつようなものを持もって行いってください」と書かかれた看板かんばんを掲かかげた台車だいしゃの上うえに野菜やさいや魚さかななどが並ならべられ、集あつまった住民じゅうみんたちは自宅じたくにあった食材しょくざいを置おいていくかわりに必要ひつような食べ物たべものを持もって帰かえっていました。

ヤンゴンでフードデリバリーなどのビジネスを行おこなっていた高田たかだ健太けんたさんは、クーデターから3週間しゅうかんほど後ご、ミャンマーに関かかわりを持もつ日本人にっぽんじんなどに寄付きふを呼よびかけ、50トン近ちかくのコメを調達ちょうたつしました。

そして貧困ひんこん層そうが多おおく暮くらす地区ちくまで数すう回かいに分わけて運はこび、1世帯せたいに4キロずつ配くばりました。

コメを受け取うけとった65歳さいの日雇ひやとい労働ろうどう者しゃの男性だんせいは「必要ひつような食べ物たべものをいただいて本当ほんとうに本当ほんとうに助たすかります。提供ていきょうしてくれた日本人にっぽんじんたちに私わたしたちの感謝かんしゃの気持きもちを伝つたえてください」と話はなしていました。

高田たかださんは「クーデターが起おきてわれわれ日本人にっぽんじんが政治せいじ的てきな発言はつげんをするのは非常ひじょうに危険きけんですし、われわれが変かえられることもなかなかないという状況じょうきょうのなか、貧困ひんこん層そうの支援しえんというのは個人こじんの力ちからでもできると思おもいました」と話はなしていました。

高田たかださんは、クーデターで事業じぎょう環境かんきょうが悪化あっかしたため撤退てったいを決きめ、先月せんげつ上旬じょうじゅんに帰国きこくしましたが、現在げんざいもヤンゴンにとどまる仲間なかまとともに貧困ひんこん層そうを支援しえんする活動かつどうを続つづけています。

WFPミャンマー事務所じむしょのスティーブン・アンダーソン代表だいひょうは、NHKの取材しゅざいに対にたいして「ミャンマーの人々ひとびとは非常ひじょうに強つよい助け合たすけあいの文化ぶんかを持もっている。しかし以前いぜんは提供ていきょうされていた社会しゃかい的てきな保護ほごが今いまは体系たいけい的てきには提供ていきょうされなくなっている」と述のべて、外部がいぶからの支援しえんが必要ひつようだと指摘してきしました。

そのうえで「WFPの支援しえんの規模きぼを拡大かくだいし今後こんご半はん年間ねんかん維持いじするために、国際こくさい社会しゃかいの支援しえんの広ひろがりが必要ひつようだ」と呼よびかけています。