外国人技能実習生の
国内最大の
受け入れ団体で
ある公益財団法人「アイム・ジャパン=
国際人材育成機構」が、
前の
会長の
知人が
経営する
会社に
物品などを
優先的に
発注していたとされる
問題で、
前会長が
内部規程に
反し、
発注の
金額にかかわらずみずから
決裁していた
疑いがあることが
分かりました。
第三者委員会は「
前会長の
意向に
従わざるを
得なくなり、
知人の
会社への
発注が
増えた」と
指摘しています。
前会長は
取材に対し、「
個々の
契約については
担当理事に
任せていた」
などと
主張しています。
公益財団法人「アイム・ジャパン」は、退任した前の会長で旧労働省OBの柳澤共榮氏(77)の知人が経営する会社などに対し、おととしまでのおよそ9年間に合わせて6億円近くの物品などを優先的に発注していた疑いがあることが、外部の弁護士で作る第三者委員会の調査で明らかになりました。
アイム・ジャパンの内部規程では会長に決裁の権限があるのは500万円以上の契約とされていますが、前会長がこの規程に反し、金額にかかわらずみずから決裁していた疑いがあることが分かりました。
調査報告書によりますと、業者から見積もりをとる際、知人の会社が含まれていないと見積もりをやり直させることもあったということです。
その結果、知人の会社への発注はパソコンやジャンパー、観葉植物といった物品だけでなく、システム改修の調査・分析や職員旅行の手配といった業務にまで及んでいました。
こうした実態について、第三者委員会は「前会長の意向に従わざるをえない状況となり、知人の会社への発注が増えた」と指摘しています。
前会長は取材に対し、「個々の契約については担当理事に任せており、優先的な発注を指示したことはない」と主張しています。