太陽たいよう系けいの外そとからの珍めずらしい訪問ほうもん者しゃ「ボリソフ彗星すいせい」各地かくちで観測かんそく

来月らいげつにかけて太陽たいようや地球ちきゅうに近ちかづくのを前まえに、各地かくちの天文台てんもんだいが観測かんそくを始はじめていて、ＮＡＳＡなさのハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうが先月せんげつ12日にちに捉とらえた画像がぞうでは、直径ちょっけいが数すうキロと見みられるすい星すいせいの核かくが白しろく輝かがやき、その周まわりをちりが取り巻とりまいている様子ようすが観測かんそくされました。

また、東京とうきょう大学だいがくの酒向さこう重行しげゆき助じょ教きょうのグループが今月こんげつ16日にちに観測かんそくした動画どうがでは、明あかるさが16等とう星ぼし程度ていどに増ましていて、すい星すいせいの「尾お」もはっきりし、しし座ざの方角ほうがくを移動いどうしていることが確認かくにんされました。

「ボリソフ彗星すいせい」は一般いっぱん的てきなすい星すいせいとは軌道きどうが大おおきく異ことなり、太陽系たいようけいを貫つらぬくように火星かせいと木星もくせいの間まを通過つうかしてその後そのご、太陽たいよう系けいの外そとへと遠とおざかっていくことがわかっています。

太陽たいようからの距離きょりが最もっとも近ちかくなる来月らいげつ８はち日にちごろは、明あかるさが15等とう星ぼし程度ていどと、経験けいけんの豊富ほうふなアマチュア天文てんもん家かならば観測かんそくできるようになると予想よそうされています。

また、すい星すいせいの専門せんもん家かは、「尾お」に含ふくまれる成分せいぶんを分析ぶんせきして、太陽たいよう系けいのすい星すいせいとの違ちがいを観測かんそくする計画けいかくを立たてるなど、太陽たいよう系けいの外そとからの珍めずらしい訪問ほうもん者しゃが関係かんけい者しゃの注目ちゅうもくを集あつめています。

太陽系たいようけい外がいの星ほしなどの貴重きちょうな情報じょうほうもたらすかも…

太陽たいよう系けいの外そとから来きた天体てんたいは「恒星こうせい間かん天体てんたい」と呼よばれ、おととし初はじめて小惑星しょうわくせいが確認かくにんされ、すい星すいせいとしては今回こんかいが初はじめての事例じれいで、合あわせてこれまで２に例れいしか確認かくにんされていません。

おととし初はじめて観測かんそくされた小惑星しょうわくせいは「オウムアムア」と名付なづけられ、見慣みなれない細長ほそながい形状けいじょうだったこともあり、関心かんしんを集あつめましたが、発見はっけんされた時ときにはすでに太陽たいよう系けいから離はなれていく段階だんかいだったことから、詳くわしく観測かんそくすることができませんでした。

一方いっぽう、今回こんかいの「ボリソフ彗星すいせい」は、すい星すいせいとしては初はじめてのもので、小惑星しょうわくせいとは違ちがって「尾お」ができるため、含ふくまれている成分せいぶんが分析ぶんせきしやすいと考かんがえられています。

また、「ボリソフ彗星すいせい」は太陽たいよう系けいに近ちかづいてくる段階だんかいで見みつかったことから、関係かんけい者しゃは観測かんそくしようと待ち構まちかまえていて、太陽たいよう系けいの外そとの星ほしや惑星わくせいの材料ざいりょうなどについて、貴重きちょうな情報じょうほうをもたらす可能かのう性せいがあるとして注目ちゅうもくしています。