フランシスコ教皇は5日、イラクの首都・バグダッドにある空港に到着し、カディミ首相らの歓迎を受けました。
訪問は教皇自らが、戦火の中にあった人を癒したいと、かねてから強く希望していたものです。
4日間の滞在中、教皇はイスラム教シーア派指導者と会談するなど、宗教対話の場を持つほか、過激派組織「イスラム国」の拠点だったモスルで、犠牲者に祈りを捧げる予定です。
ただ、イラク国内では、3日に米軍の駐留する基地へ向けロケット弾が撃ち込まれるなど、攻撃が相次いでいて、治安面が懸念されています。
治安部隊、約1万人が警備にあたる一方、教皇は装甲車両やヘリコプターで移動するということです。
イラクは、旧約聖書に登場する預言者・アブラハム生誕の地で、紛争で大きく数を減らしたものの、今も30万人ほどのキリスト教徒が暮らしています。