咽頭いんとう結膜けつまく熱ねつの患者かんじゃさらに増加ぞうか 溶連菌ようれんきん感染かんせん症しょうとともに10年ねんで最多さいた

「プール熱ねつ」とも呼よばれた咽頭いんとう結膜けつまく熱ねつは、子こどもを中心ちゅうしんに高熱こうねつや結膜けつまく炎えんなどの症状しょうじょうが出でるウイルス性せいの感染かんせん症しょうで、せきやくしゃみなどの飛ひまつで感染かんせんするほか、ウイルスが付着ふちゃくしたタオルなどを介かいしても感染かんせんします。

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょによりますと、先月せんげつ26日にちまでの1週間しゅうかんに全国ぜんこくおよそ3000の小児しょうに科かの医療いりょう機関きかんから報告ほうこくされた患者かんじゃ数すうは、前まえの週しゅうより771人にん多おおい1万まん1139人にんとなりました。

1医療いりょう機関きかん当あたりでは前まえの週しゅうを0.24人にん上回うわまわって3.54人にんとなり、過去かこ10年間ねんかんでの最多さいたを6週しゅう連続れんぞくで更新こうしんしました。

都道とどう府県ふけん別べつでは▽北海道ほっかいどうが7.99人にん、▽福岡ふくおか県けんが7.24人にん、▽福井ふくい県けんが6.48人にん、▽佐賀さが県けんが5.96人にん、▽奈良なら県けんが5.91人にん、▽三重みえ県けんが5.56人にんなどとなっていて、合あわせて26の都道とどう府県ふけんで国くにの警報けいほうレベルの目安めやすとなる「3」人ひとを超こえています。

また、主おもに子こどもが感染かんせんし、発熱はつねつやのどの痛いたみなどの症状しょうじょうが出でる「溶連菌ようれんきん感染かんせん症しょう」の一種いっしゅ、A群ぐん溶血ようけつ性せいレンサ球菌きゅうきん咽頭いんとう炎えんの患者かんじゃも増加ぞうかが続つづいています。

先月せんげつ26日にちまでの1週間しゅうかんに報告ほうこくされた患者かんじゃ数すうは前まえの週しゅうから253人にん増ふえて全国ぜんこくで合あわせて1万まん2146人にん、1医療いりょう機関きかん当あたりでは3.86人にんとなっていて、過去かこ10年間ねんかんで最もっとも多おおくなりました。

都道とどう府県ふけん別べつでは鳥取とっとり県けんが国くにの警報けいほうレベルの基準きじゅんとなる「8」人ひとを超こえて9.53人にんとなっていて、次ついで▽宮崎みやざき県けんが7.06人にん、▽千葉ちば県けんが6.1人にんとなっています。

「流行りゅうこうは続つづくと予想よそう 周囲しゅういの感染かんせん状況じょうきょうに応おうじて対策たいさくを」

子こどもの感染かんせん症しょうに詳くわしい国立こくりつ病院びょういん機構きこう三さん重じゅう病院びょういんの谷口たにぐち清きよし州しゅう院長いんちょうは「咽頭いんとう結膜けつまく熱ねつなどのウイルス感染かんせん症しょうの場合ばあい、3日にち以上いじょう高熱こうねつが続つづくと脱水だっすい症状しょうじょうを起おこすことも懸念けねんされるので注意ちゅういが必要ひつようだ。また、A群ぐん溶血ようけつ性せいレンサ球菌きゅうきん咽頭いんとう炎えんは細菌さいきん性せいの感染かんせん症しょうで、抗菌こうきん薬やくによる治療ちりょうが可能かのうなので早はやめに医療いりょう機関きかんを受診じゅしんしてほしい。流行りゅうこうは今後こんごも続つづくと予想よそうされるため、周囲しゅういの感染かんせん状況じょうきょうに応おうじて対策たいさくを取とるようにしてほしい」と話はなしていました。

これまでNHKでは「咽頭いんとう結膜けつまく熱ねつ＝いわゆるプール熱ねつ」とお伝おつたえしてきましたが、厚生こうせい労働ろうどう省しょうがウェブサイトの説明せつめいを改訂かいていしたのにあわせ、今後こんごは「咽頭いんとう結膜けつまく熱ねつ」と表記ひょうきします。