今回こんかい、分析ぶんせきの対象たいしょうとなったのは、先月せんげつ12日にちまでに大だい規模きぼ接種せっしゅ会場かいじょうなどで3回かい目めの接種せっしゅを受うけた人ひとのうち、2回かい目めまでモデルナのワクチンを打うっていた人ひとたちです。

このうち、3回かい目めもモデルナを接種せっしゅした人ひとで感染かんせんによる抗体こうたいを持もっていなかった180人にんについて、変異へんいする前まえの「従来じゅうらい株かぶ」に対にたいする抗体こうたいの値ねを調しらべたところ、3回かい目めの接種せっしゅから28日にち後ごには平均へいきんで接種せっしゅ前まえの17.7倍ばいに上昇じょうしょうしたとしています。

また、3回かい目めをファイザーに切り替きりかえた167人にんでは平均へいきんで19.3倍ばいに上昇じょうしょうし、3回かいともモデルナを打うった人ひととの差さは統計とうけい学がく的てきに認みとめられなかったとしています。

副ふく反応はんのうについては、3回かい目めの接種せっしゅ後ごの1週間しゅうかんで38度ど以上いじょうの発熱はつねつが、

▽3回かいともモデルナを接種せっしゅした人ひとで30.5％、

▽3回かい目めがファイザーの人ひとでは19.6％で報告ほうこくされました。

全身ぜんしんのけん怠けんたい感かんは、

▽モデルナが65.3％で、

▽ファイザーが66.7％、

頭痛ずつうが

▽モデルナが53.4％、

▽ファイザーが55.4％で報告ほうこくされたということです。

いずれも症状しょうじょうが出でたのは接種せっしゅの翌日よくじつがピークで、3日にち後ごにはほぼおさまったとしています。

また、心臓しんぞうの筋肉きんにくに炎症えんしょうが起おきる「心筋しんきん炎えん」をはじめ、重じゅう篤あつしな症状しょうじょうは確認かくにんされなかったということです。

研究けんきゅう班はんの代表だいひょうで、順天堂大学じゅんてんどうだいがく医学部いがくぶの伊藤いとう澄きよし信しん特とく任にん教授きょうじゅは「これまでのデータを見みるかぎり、ファイザーとモデルナでは3回かいとも同おなじ種類しゅるいを接種せっしゅした場合ばあいと組み合くみあわせた場合ばあいで効果こうかや副ふく反応はんのうに大おおきな差さがないことが分わかってきた。3回かい目めの接種せっしゅを希望きぼうする人ひとはワクチンの種類しゅるいにこだわらなくてもいいのではないか」としています。