気象庁きしょうちょうは去年きょねんから線せん状じょう降水こうすい帯たいの“発生はっせい”が確認かくにんされた場合ばあいに「顕著けんちょな大雨おおあめに関にかんする情報じょうほう」を発表はっぴょうしていますが、ことしからは発生はっせいが“予測よそく”される場合ばあいにも情報じょうほうが出だされることになりました。

ポイントは「半日はんにち前ぜん～6時間じかん前まえに発表はっぴょう」です。

「関東かんとう甲信こうしん」や「九州きゅうしゅう南部なんぶ」などといった全国ぜんこく11の地方ちほうごとに以下いかのような文言もんごんが気象きしょう情報じょうほうに盛り込もりこまれ、警戒けいかいが呼よびかけられます。

「○○地方ちほうでは、○日夜にちやには、線せん状じょう降水こうすい帯たいが発生はっせいして大雨おおあめ災害さいがい発生はっせいの危険きけん度どが急激きゅうげきに高たかまる可能かのう性せいがあります」

線せん状じょう降水こうすい帯たいが発生はっせいする前まえに予測よそくの情報じょうほうを伝つたえることで、日にち中ちゅうの明あかるい時間じかん帯たいや状況じょうきょうが悪化あっかする前まえの段階だんかいで、早はやめの避難ひなんを意識いしきしてもらうことがねらいです。

線せん状じょう降水こうすい帯たいは現在げんざいの技術ぎじゅつでは正確せいかくな予測よそくが難むずかしいのが実情じつじょうです。

気象庁きしょうちょうが過去かこの事例じれいをもとに発生はっせいの“的中てきちゅう率りつ”を試算しさんしたところ

▽全国ぜんこく単位たんいで2回かいに1回かい程度ていど

▽地方ちほう単位たんいで4回かいに1回かい程度ていどだったということです。

情報じょうほうを発表はっぴょうしていなくても線せん状じょう降水こうすい帯たいが発生はっせいする確率かくりつ、いわゆる“見逃みのがし”も3回かいに2回かい程度ていどあるということです。

精度せいどの面めんではまだ課題かだいはありますが、ひとたび発生はっせいすると甚大じんだいな被害ひがいにつながりかねないのが線せん状じょう降水こうすい帯たいの雨あめです。

気象庁きしょうちょうから呼よびかけが行おこなわれた場合ばあいはもちろん、発表はっぴょうされていない場合ばあいでも各地かくちの気象台きしょうだいなどが発表はっぴょうする情報じょうほうに注意ちゅういして行動こうどうしてください。

線せん状じょう降水こうすい帯たいの予測よそく情報じょうほうの運用うんようは6月つき1日にちからです。

それに次つぐ警戒けいかいレベル4相当そうとうの『危険きけん』はこれまで濃こい紫むらさきと薄紫うすむらさきで段階だんかい的てきに表あらわしていましたが、「紫むらさき」に統一とういつされることになりました。

気象庁きしょうちょうは「紫むらさき」の段階だんかいまでに速すみやかに安全あんぜんな場所ばしょに避難ひなんする判断はんだんをしてほしいとしています。

6月つき30日にちから運用うんようが始はじまります。

「○○川がわの○○水位すいい観測かんそく所しょ(○○市し○○)では、急激きゅうげきな水位すいいの上昇じょうしょうにより、今後こんご、『氾濫はんらん危険きけん水位すいい』を超過ちょうかする見込みこみです」

最近さいきんの豪雨ごうう災害さいがいでは短時間たんじかんの雨あめで河川かせんの水位すいいが急激きゅうげきに上昇じょうしょうし、情報じょうほうの発表はっぴょうから氾濫はんらんの発生はっせいまでに十分じゅうぶんな時間じかんがとれず、避難ひなんが遅おくれるケースも起おきています。

国土こくど交通こうつう省しょうはこの情報じょうほうが発表はっぴょうされた場合ばあいは川かわの氾濫はんらんによる浸水しんすいが起おきるおそれがあるため、直ただちに自治体じちたいの避難ひなん情報じょうほうを確認かくにんし、安全あんぜんの確保かくほを図はかってほしいとしています。

この情報じょうほうの運用うんようは国くにが管理かんりする全国ぜんこく298の河川かせんで6月つき13日にちから始はじまります。