核兵器禁止条約の
初めての
締約国会議では2
日目の
会合で、
条約には
参加せずオブザーバーとして
出席したNATO=
北大西洋条約機構の
加盟国が
相次いで
発言しました。
ノルウェーの代表は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によってヨーロッパの安全保障環境が激変したとしたうえで「NATOの核政策を完全に支持している。同時に核軍縮に向け禁止条約の締約国とも建設的な対話を続けたい」と述べ、条約には参加しないものの、締約国との協力を模索していく姿勢を示しました。
またオランダの代表は、禁止条約と核保有国も参加するNPT=核拡散防止条約との関係に言及し「禁止条約がNPTを強化し補完するよう、改めて求める」と述べ、2つの条約が補完し合って現実的な核軍縮が進むよう、改善を求めました。
さらにドイツの代表は「『核なき世界』という目標は完全に共有している。ロシアが核による威嚇を行い、中国が核戦力を強化するいまこそ、同じ目的のために対話と議論を進めたい」と述べ、核廃絶を目指す条約の理念は共有する考えを強調しました。
ロシアと中国 欧米による制裁をともに批判 BRICS首脳会議前に
ロシアのプーチン
大統領と
中国の
習近平国家主席は、23
日開かれるBRICS・
新興5
か国の
首脳会議を
前にそれぞれビデオメッセージを
寄せ、ウクライナ
侵攻をめぐる
欧米によるロシアへの
制裁をともに
批判しました。
プーチン大統領は、欧米によるロシアへの制裁を改めて批判したうえで「結果として世界では食料安全保障の問題の深刻化や農作物の価格高騰などが生じている」と述べ、食料危機の責任はあくまで欧米側にあると主張しました。
一方、中国外務省によりますと、習主席は、NATO=北大西洋条約機構の東方拡大を念頭に「軍事同盟を拡大し、他国を犠牲にして自国の安全を追求すれば、必ず安全保障上の苦境に陥るだろう」と述べて、欧米を批判しました。
さらに、習主席は「制裁はブーメランであり、もろ刃の剣であることが何度も証明されている」と述べた上で欧米によるロシアへの制裁は世界に悪影響を及ぼすことになると主張して、プーチン大統領と足並みをそろえました。
ロシア軍 ウクライナ南部への攻撃も強化
ロシア
軍は、ウクライナ
東部ルハンシク
州の
完全掌握を
目指してウクライナ
側の
拠点、セベロドネツク
などへの
攻撃を
続けていて、ロシア
国防省は22
日、ルハンシク
州やドネツク
州のウクライナ
軍の
弾薬庫などを
攻撃したと
発表しました。
またウクライナ南部への攻撃も強化していて、21日にはミコライウ州の造船所をミサイルで攻撃し、ウクライナ軍の武器などを破壊したとしているほか、オデーサ州の沖合にあり、ロシア軍が攻撃の拠点とするズミイヌイ島の近くでウクライナ軍の無人機を撃墜したと明らかにしました。
これに対しウクライナ側も各地で反撃を試み、激しい戦闘が続いているもようです。
カリーニングラード巡りロシア側が反発
ロシア
外務省のリャプコフ
外務次官は22
日、リトアニアが、ロシア
本土と
飛び地のカリーニングラードを
結ぶ鉄道貨物輸送の
制限を
始めたことをめぐり、
アメリカ国務省のプライス
報道官がリトアニアを
支持する
姿勢を
示したことに
コメントしました。
この中でリャプコフ外務次官は「今のヨーロッパ情勢におけるアメリカの影響は大きい」としたうえで「NATOやEUがロシアに対して仕掛けるハイブリッド戦争の一環だ」と欧米側を批判しました。
この問題をめぐってはロシアのプーチン大統領の最側近の1人、パトルシェフ安全保障会議書記も「適切な措置が検討されており、近く実施されるだろう」と述べ、対抗措置をとる構えを示しています。
インドネシア大統領 今月末ウクライナとロシア訪問 首脳会談へ
G20=
主要20
か国の
議長国を
務めるインドネシアのジョコ
大統領は、
今月末にウクライナとロシアを
相次いで
訪問し、
首脳会談を
行うことになりました。ことし11
月の
首脳会議への
両国の
参加などをめぐって
意見を
交わすとみられます。
インドネシアのルトノ外相は22日の記者会見で、ジョコ大統領が今月末にウクライナとロシアを相次いで訪問し、ゼレンスキー大統領とプーチン大統領のそれぞれと首脳会談を行うと発表しました。
軍事侵攻以降で両国を訪れるアジアで初めての首脳になるとしています。
ルトノ外相は「ウクライナをめぐる状況は困難で複雑な問題を抱えているが、ジョコ大統領は沈黙せず、貢献しようとすることを選んだ」としたうえで、訪問の目的について「人道的な問題に懸念を示し、戦争によって引き起こされ、すべての国に影響が及んでいる食料危機への対応に貢献する」と説明しました。
ロシア外相 イラン大統領と会談
ロシアのラブロフ
外相は22
日、イランを
訪問し、ライシ
大統領と
会談しました。ロシア
外務省によりますと、ラブロフ
外相は
会談の
冒頭で「プーチン
大統領は
西側の
攻撃的で
利己的な
政策により
出てきた
現実に
適応するため、
社会や
経済分野などに関して日々議論している」と
述べました。
そして「アメリカやその同盟国の身勝手な行動の影響を受けているすべての国は、欧米側の気まぐれに依存しないよう経済関係を調整し直す必要がある」と述べて、ともに欧米から制裁を受けるイランとの関係を強化する姿勢を示しました。ロシア外務省によりますと、ラブロフ外相は、23日までの訪問でアブドラヒアン外相とも会談する予定で、ウクライナ情勢やイランの核合意をめぐって協議するとしています。
ドイツ首相 G7前にウクライナ支援を強調
今月26
日からG7サミット=
主要7
か国首脳会議が
始まるのを
前に、
議長国ドイツのショルツ
首相が
議会で
演説し、
各国が
結束してロシアへの
圧力の
強化とウクライナへの
兵器の
供与などの
支援を
続ける重要性を
訴えました。
ドイツのショルツ首相は議長国として臨むG7のほか、NATO=北大西洋条約機構など一連の首脳会議が始まるのを前に22日、連邦議会で演説し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるプーチン大統領を非難したうえで「われわれは武力による秩序ではなく、法に基づく秩序を守るためにこれまで以上に取り組むという姿勢をプーチンに見せつけ続けなければならない」と述べました。
そして「プーチンが大きな過ちを犯したと自覚するまで、制裁、それにウクライナへの兵器の供与と財政的支援をしっかり続けることが非常に重要だ」と述べ、侵攻が長期化する中、各国が結束してロシアへの圧力の強化とウクライナへの兵器の供与などの支援を継続する重要性を訴えました。
また、ショルツ首相は、G7サミットにオンラインで参加するゼレンスキー大統領とウクライナの復興支援も協議するとして「復興にはばく大な資金と時間がかかる。一丸となって取り組まないと実現できない」と述べ、各国に協力を呼びかけました。
モスクワ アメリカ大使館の隣「ドネツク人民共和国広場」に
ロシアの
首都モスクワで、22
日、
アメリカ大使館に
隣接する
広場の
名称が「ドネツク
人民共和国広場」に
変更されました。
モスクワ市によりますと、これに伴い、アメリカ大使館の住所は「ドネツク人民共和国広場1番」になったということで、大使館の周辺には早速新しい地名がロシア語で書かれた看板が掲げられていました。
「ドネツク人民共和国」とは、ウクライナ東部ドネツク州で親ロシア派の武装勢力が名乗っている地域の名称で、ロシアのプーチン大統領はことし2月、この地域を、独立国家として一方的に承認しました。
親ロシア派の武装勢力は、その後、ウクライナに軍事侵攻したロシア軍とともに、戦闘を続けています。4年前にはアメリカで、首都ワシントンにあるロシア大使館の前の通りの名称が、プーチン政権を批判し、2015年、何者かに殺害された野党指導者の名前をとって「ボリス・ネムツォフ・プラザ」と名付けられました。
このときロシアでは、対抗措置としてモスクワのアメリカ大使館前の通りの名称を変更するよう求める動きも出ていて、今回、ロシア側が地名を変更した背景には、意趣返しの側面もあるとみられます。
キーウ近郊に東部から逃れてきた人の避難所
ウクライナの
首都キーウ
近郊には、ロシア
軍が
攻勢を
強める東部から
逃れてきた
人たちの
仮設の
避難所が
設けられ、
激しい攻防が
続くルハンシク
州のセベロドネツクからの
住民などがいまも
逃れてきています。
このうち、キーウの南のオブーヒウ地区には、仮設のプレハブの避難所が4月上旬につくられ、東部から逃れてきた避難民およそ200人が一時的に身を寄せています。
避難所では、食堂や子どもの遊び場所も設置され、地元のボランティアから寄せられた食料や日用品などが避難してきた人たちに配られていました。
4月中旬に、セベロドネツクから逃れてきたという27歳の女性は「セベロドネツクでは、地下のシェルターを移動し、41日間にわたってシェルターで過ごしました。親族は全員避難しました。ここの避難施設は充実していてとてもありがたいです」と話していました。
同じく、セベロドネツクから逃れてきた63歳の男性は「バスで避難する際に砲撃が始まり、逃げながら集合場所に向かいました。セベロドネツクで生まれ育ちましたが、私の家も破壊され、もはや街は存在しません。先に避難した家族が住む西部のリビウにこれから向かいます」と話していました。
また、2
週間前、1
歳と7
歳の
子ども2
人と、
夫とともに、
東部ドネツク
州から
避難してきた29
歳の
母親は「
電気も
水道も、
ガスもなく、
砲撃が
続いて、
子どものことが
心配でした。
車や
バス、
列車を
乗り継いで、
丸2
日かけて
避難しましたが、おむつを
替える余裕もなく、
大変でした。
こちらに
避難してから、
家が
破壊されたと
聞き、なんとか
間に合ったという
感じです。
戦争が
早く
終わって、
故郷に
戻りたいですが、
家がなくなり、
帰る場所もありません」と
話していました。
避難所を運営するオブーヒウ地区の行政責任者のオレクサンドル・ゴーモンさんは「住居、食事、衣類などの支援とともに、避難してきた人たちの精神的なサポートが必要です。仕事を見つけるための支援も続けていきたい」と話し緊急の支援とともに自立に向けた支援の重要性も強調していました。
歴史学者・磯田道史 「歴史は韻をふむ」!?
歴史学者の磯田道史さん。さまざまな危機に直面する時代にあって、現代の日本や世界に必要な歴史の英知を示し続けています。「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」と言う磯田さん。歴史番組「英雄たちの選択」の司会を共に担当した渡邊佐和子アナウンサーが、歴史学者に至る原点やそのことばをひもときました。
Source: NHK
May 4, 2024 08:05
山梨 同僚女性の遺体遺棄した疑い “動かなくなり遺棄”と供述
山梨県身延町の河川敷に同僚の女性の遺体を遺棄したとして逮捕された35歳の団体職員が「殴っているうちに動かなくなり遺棄した」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかりました。女性は、この職員につきまとわれているなどと勤務先に相談していたということで、警察が詳しいいきさつを調べています。
Source: NHK
May 3, 2024 15:05
障害者雇用 広がる代行事業 やりがいや成長は?報酬は?課題も
障害者の雇用率が先月引き上げられる中、企業に代わって障害者に働く場を提供する事業が拡大しています。障害者の働く場の確保につながる一方で、障害者の成長や自立につながっていないケースがあると指摘されていることから、厚生労働省は企業に対し雇用率の達成だけを目的とした安易な利用を行わないよう指導しています。
Source: NHK
May 1, 2024 20:05
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