旧ソビエトの中央アジアの国々を歴訪して引き締めを図り、対立する欧米側をけん制する思惑もあるとみられます。
プーチン大統領は28日、中央アジアのタジキスタンを訪問しました。
ロシアのプーチン大統領がことし2月にウクライナ侵攻に乗り出して以降外国を訪問するのは初めてです。
プーチン大統領はタジキスタンのラフモン大統領と会談する予定で、ロシア大統領府のウシャコフ補佐官は、両首脳が経済や軍事技術の分野での協力や治安の悪化が懸念されるアフガニスタンの復興について話し合う見通しだとしています。
ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、欧米各国はG7サミット=主要7か国首脳会議に続いて29日からNATO=北大西洋条約機構の首脳会議も開き、圧力の強化など対応を協議することになっています。
こうした中、プーチン大統領としては今回の外国訪問を通じてロシアの勢力圏である旧ソビエト諸国の引き締めを図り、欧米側をけん制する思惑もあるとみられます。
プーチン大統領は29日には中央アジアのトルクメニスタンを訪問し、豊富な天然資源があると言われるカスピ海沿岸のイランやアゼルバイジャンなど5か国による首脳会議に出席する予定です。