Japanese News: 早い梅雨明けと連日の猛暑農作物にも影響出始める

早はやい梅雨つゆ明あけと連日れんじつの猛暑もうしょ農作物のうさくもつにも影響えいきょう出で始はじめる

Jul 1, 2022 20:07

Furigana

この時期じきは、例年れいねんなら梅雨つゆですが、ことしは多おおくの地域ちいきですでに梅雨つゆが明あけ、連日れんじつ厳きびしい暑あつさとなっています。農作物のうさくもつの生育せいいくにも影響えいきょうが出で始はじめていて、各地かくちで生産せいさん者しゃなどから不安ふあんの声こえがあがっています。

きゅうりの水分すいぶんが抜ぬけ出荷しゅっかできないものも福井ふくい

福井ふくい県けん敦賀つるが市しの農家のうか、田邉たなべ和彦かずひこさんは、この時期じき、8棟むねのハウスできゅうりなどを栽培さいばいしていて、県内けんない外がいのスーパーマーケットなどに出荷しゅっかしています。

ところが、このところの暑あつさで、きゅうりの水分すいぶんが抜ぬけてしまって出荷しゅっかできなかったり、曲まがりすぎて品質ひんしつが落おちてしまったりして、収穫しゅうかく量りょうが先週せんしゅうと比くらべて2割わりほど落ち込おちこんだということです。

さらに、来月らいげつ中旬ちゅうじゅん以降いこうの収穫しゅうかくに向むけて先月せんげつに植うえたきゅうりの苗なえが十分じゅうぶんに成長せいちょうせず、このままでは予定よていしている分ぶんの収穫しゅうかくができなくなるおそれがあるということです。

田邉たなべさんは水みずやりの水みずの量りょうを増ふやすなど対策たいさくをとってきましたが、この時期じきとしてはこれまでに経験けいけんしたことのない厳きびしい暑あつさで、今後こんごの野菜やさいの生育せいいくに不安ふあんを抱かかえています。

田邉たなべさんは「例年れいねん、この時期じきは梅雨つゆですが、ここまで暑あついのは初はじめてで、品質ひんしつや収穫しゅうかく量りょうに大おおきな影響えいきょうが出でています。きゅうりは30度ど前後ぜんごで生育せいいくするのが適温てきおんなので、気温きおんがもう少もうすこし下さがってほしい」と話はなしていました。

賀茂かもなすなど京野きょうの菜さい「ここまで暑あついと野菜やさいも…」

いまが旬しゅんの夏なつの京野きょうの菜さいの生育せいいくにも影響えいきょうが出でていて、農家のうかは対策たいさくに追おわれています。

京都きょうと市し北きた区く上賀茂かみがもの農家のうか、森田もりた晃司こうじさんは、15アールの畑はたけに、賀茂かもなすなどの京野きょうの菜さいを中心ちゅうしんに5種類しゅるいの夏なつ野菜やさいを育そだてています。

森田もりたさんによりますと、わずか2週間しゅうかんと過去かこ最もっとも短みじかかった梅雨つゆが明あけて雨量うりょうが少すくなく、連日れんじつ猛暑もうしょが続つづいていることなどから、夏なつの京野きょうの菜さいの生育せいいくにも影響えいきょうが出でているということです。

このうち、賀茂かもなすは、水分すいぶんを保たもつために皮かわが厚あつくなり色しょく味みが薄うすくつやがなくなったり、本来ほんらいはまるまるとした形かたちが特徴とくちょうですが、身みの太ふとりが悪わるくなったりしているものが4割わりほどに上のぼっているといいます。

また、鮮あざやかな緑色りょくしょくが特徴とくちょうの万願寺まんがんじとうがらしは、身みが茶色ちゃいろく日焼ひやけしてしまっているものが6割わりほどに上のぼっているということです。

森田もりたさんは、野菜やさいの上うえに日ひよけのシートをかぶせたり、例年れいねん以上いじょうに水みずやりをしたりして対策たいさくを進すすめていますが、対応たいおうには限界げんかいがあるといいます。

森田もりたさんは「人間にんげんと同おなじで、ここまで暑あついと野菜やさいもバテてしまう。味あじにはそこまで影響えいきょうがないが、見た目みための問題もんだいで商品しょうひん価値かちが下さがるため、収入しゅうにゅうにも影響えいきょうしている」と話はなしていました。

大阪おおさかの「水みずなす」贈答ぞうとう用よう漬物つけものの生産せいさん量りょう例年れいねんの半分はんぶんほど

大阪おおさか府ふ南西なんせい部ぶの泉州せんしゅう地域ちいきの特産とくさんの「水みずなす」も影響えいきょうを受うけているといいます。

大阪おおさか貝塚かいづか市しにある漬物つけものの製造せいぞう会社かいしゃによりますと、皮かわが薄うすい泉州せんしゅう産さんの水みずなすは暑あつさでいたみやすく、先月せんげつ末まつから、つやがなかったり、小こぶりだったりするなすが増ふえていて、漬物つけものの生産せいさん量りょうが大幅おおはばに減へっています。

色いろや形かたちのよい泉州せんしゅう産さんの水みずなすを使つかった贈答ぞうとう用ようの漬物つけものは、年間ねんかんの売り上うりあげのおよそ2割わりを占しめる人気にんきの商品しょうひんですが、ことしは、生産せいさん量りょうが例年れいねんの半分はんぶんほどに落ち込おちこんでいるといいます。

毎年まいとしこの時期じきは、お中元ちゅうげんの注文ちゅうもんで売り上うりあげのピークを迎むかえますが、生産せいさんが追おいつかず、注文ちゅうもんから商品しょうひんが届とどくまで2、3週間しゅうかん待まちになっているということです。

南みなみ正二しょうじ社長しゃちょうは「梅雨つゆが早はやく明あけ、気温きおんが急きゅうに上あがった影響えいきょうで、贈答ぞうとう用ように使つかえるなすは例年れいねんの半分はんぶん以下いかになっています。楽たのしみにしてくれているお客おきゃくさんを待またせてしまい、もどかしいです」と話はなしていました。