アメリカの
研究チームは、
脳死状態の
男性に対し、
遺伝子操作を
行ったブタの
腎臓の
移植を
家族の
同意を
得て
行ったところ、1
か月以上、
正常に
機能し
続けていると
発表しました。
これは、アメリカのニューヨーク大学の医師らでつくる研究チームが16日明らかにしました。
研究チームは7月、脳死状態の57歳の男性に対し、拒絶反応が起こりにくいよう遺伝子操作を行ったブタの腎臓を家族の同意を得たうえで移植しました。
すると、移植したブタの腎臓は男性の体の中で働きはじめ、1か月余りたった今も腎臓としての機能を果たしていることが確認できたということです。
研究チームによりますと、遺伝子操作を行ったブタの腎臓を人間に移植するのは今回が3度目で、正常に機能している期間としては最長です。
研究チームは移植した腎臓が正常に今後も働き続けるか、確認するとしています。
遺伝子操作を行った動物の臓器を人間に移植する技術をめぐっては、アメリカで去年、心臓疾患の男性に対し、ブタの心臓が世界で初めて移植され、およそ2か月間生存しました。
こうした技術については、将来、移植用の臓器の確保につながるとして、各国で研究が進められています。