世界の野生生物の減少は従来考えられていたよりも「著しく憂慮すべき」水準にある。新たな研究でそんな結果が明らかになった。地球上の半数近い種は、個体数の急速な減少に見舞われているという。
減少の主な要因は、農場や町、都市、道路の用地を確保する目的で野生環境を破壊していることにある。ただ、気候変動も種の減少の重要要因になっており、世界の温暖化に伴い、今後ますます深刻な影響を及ぼすと予想されている。
論文の著者らは今回、哺乳類や鳥類、は虫類、両生類、魚類を含む地球上の7万以上の種を調査。個体数が増えているのか減っているのか、それとも横ばいなのかを見極めた。
その結果、こうした種のうち48%は個体数が減少しており、増えている種は3%未満にとどまることが判明した。
調査結果は専門誌バイオロジカル・レビューズに22日付で発表された。