予測よそくでは、置おき換がわりが進すすむオミクロン株かぶの「BA.5」の感染かんせん力りょくを「BA.2」の1.3倍ばいなどと想定そうていしました。その結果けっか、東京とうきょう都内とないの感染かんせん者しゃ数すうは、8月つき6日にちに1週間しゅうかん平均へいきんで1日にちあたり約やく3万まん9000人にんとなり、ピークを迎むかえるという結果けっかになったということです。

多おおくの人ひとが感染かんせんするなどして免疫めんえきを持もつ人ひとが増ふえると、その後そのごは減少げんしょう傾向けいこうになりますが、減へり方かたは緩ゆるやかで来月らいげつ末まつの時点じてんでも、感染かんせん者しゃ数すうは約やく2万まん6000人にんという予測よそくとなりました。

一方いっぽう、死亡しぼうする人ひとの数かずは感染かんせん者しゃより遅おくれて来月らいげつ下旬げじゅんにピークを迎むかえ、1日にちあたり約やく36人にんと予測よそくされるということです。

東京とうきょう都とによりますと、都内とないでは、感染かんせんして入院にゅういんしている人ひとは、26日にちの時点じてんで速報そくほう値ちで3497人にんでした。今月こんげつ1日にちには955人にんだったので、約やく3.7倍ばいに増ふえています。

病床びょうしょう使用しよう率りつは今月こんげつ1日にち時点じてんで18.9％でしたが、26日にちでは速報そくほう値ちで49.6％となり50％に迫せまっています。

このうち一人暮ひとりぐらしの90歳さいの男性だんせいは、感染かんせん後ごも食事しょくじがとれ、会話かいわもできる状態じょうたいでしたが、少すこし歩あるくと血液けつえき中ちゅうの酸素さんその値ねが91％まで低下ていかし、酸素さんそ吸入きゅうにゅうが必要ひつような中等ちゅうとう症しょうと診断しんだんされました。

また、寝ねたきりの状態じょうたいの77歳さいのがんの男性だんせいは、39度どの熱ねつが出でて酸素さんその値ねも92％前後ぜんごまで低下ていかしていたため、中等ちゅうとう症しょうと診断しんだんされ、自宅じたくに酸素さんそ濃縮のうしゅく装置そうちを運はこびこんで治療ちりょうにあたりました。

さらに基礎きそ疾患しっかんのある子こどももいて、「熱性ねっせいけいれん」の疾患しっかんがある1歳さい7か月かげつの幼児ようじは感染かんせん後ごにけいれんを起おこし、その後そのごも40度どの発熱はつねつが続つづいているということです。

クリニックによりますと、こうした入院にゅういんが必要ひつような患者かんじゃが増ふえつつあるものの、病床びょうしょうのひっ迫ひっぱくで、すぐには入院にゅういんできず、自宅じたく療養りょうようを続つづけざるを得えないケースが相次あいついでいるということです。

新型しんがたコロナに感染かんせんして自宅じたく療養りょうようしている人ひとが家庭かていにいるときには、感染かんせんをできるだけ広ひろげないために大事だいじなこととして、

▽症状しょうじょうのある人ひとと無ない人ひとの部屋へやを分わけるなど、可能かのうな範囲はんいで生活せいかつスペースを分わける。

▽家いえの中なかでも感染かんせん者しゃの近ちかくにいる場合ばあいはお互おたがいにマスクをつける。

▽冷房れいぼうを使用しようして熱中ねっちゅう症しょうに注意ちゅういしながらも窓まどを開あけ、換気扇かんきせんを使つかって換気かんきを徹底てっていする。

▽共用きょうよう部分ぶぶんで手てに触ふれる場所ばしょをアルコール消毒しょうどくし、手洗てあらいを徹底てっていすることが大事だいじだとしています。

坂本さかもとさんは「オミクロン株かぶは検査けんさして感染かんせんが分わかったときには、すでに同居どうきょ者しゃが感染かんせんしている可能かのう性せいがある。けん怠けんたい感かんや、のどの違和いわ感かんなどコロナが疑うたがわれる症状しょうじょうが出でたタイミングで家庭かていでの対策たいさくを始はじめ、同居どうきょ者しゃは感染かんせんしている可能かのう性せいがあると考かんがえて症状しょうじょうが出でないか数すう日にち様子ようすをみながら、可能かのうな範囲はんいでほかの人ひととの接触せっしょくを避さけてほしい」と話はなしています。

また、いまの感染かんせん拡大かくだいで、すぐに医療いりょう機関きかんにかかれない状況じょうきょうになってきているため、

▽薬局やっきょくで買かえる解熱げねつ鎮痛ちんつう剤ざいや、▽水分すいぶん補給ほきゅうのためのスポーツドリンク、それに▽ゼリー飲料いんりょうなどの手軽てがるに口くちにできる食品しょくひんを用意よういしておくほか、

▽生活せいかつに必要ひつような日ひ用品ようひんや、▽持病じびょうのある人ひとは、ふだんもらっている薬くすりなどを少すこし多おおめに確保かくほしておくことが必要ひつようだとしています。

さらに、感染かんせんする前まえの対策たいさくとして

▽感染かんせんした場合ばあいにもウイルスの排出はいしゅつ量りょうを減へらすことが期待きたいできるため、ワクチンを接種せっしゅすること、

▽事前じぜんに自宅じたく療養りょうよう時じの相談そうだん窓口まどぐちを自治体じちたいのホームページで調しらべてメモして置おくことも大事だいじだと話はなしています。

24日にちまでの1週間しゅうかんは6035件けんと前まえの週しゅう（4139件けん）より1900件けん近ちかく増ふえ、1.5倍ばい近ちかくに急増きゅうぞうしていることがわかりました。

これは、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだい前まえにあたる2019年ねんの同おなじ時期じき（873件けん）の約やく7倍ばいとなっています。

このうち新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが疑うたがわれるケースは全体ぜんたいの44％の2676件けんで、第だい6波はの時期じきのことし2月つきの2067件けんを超こえて過去かこ最もっとも多おおくなりました。

「搬送はんそうが困難こんなんな事例じれい」は、地域ちいき別べつでは▽東京とうきょうが過去かこ最多さいたの3173件けん。

▽大阪おおさか市しが516件けん、▽横浜よこはま市しが424件けん、▽千葉ちば市しが254件けん、▽さいたま市しが199件けん、▽札幌さっぽろ市しが147件けん、▽福岡ふくおか市しが145件けん、▽仙台せんだい市しが101件けん、▽京都きょうと市しが93件けん、▽熊本くまもと市しが78件けん、▽名古屋なごや市しが71件けんなどとなっています。

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだい前まえにあたる2019年ねんの同おなじ時期じきと比くらべると▽東京とうきょうが9.39倍ばい、▽大阪おおさか市しが4倍ばい、▽横浜よこはま市しが12.47倍ばい、▽千葉ちば市しが2.92倍ばい、▽さいたま市しが6.63倍ばい、▽札幌さっぽろ市しが5.25倍ばい、▽福岡ふくおか市しが13.18倍ばい、▽仙台せんだい市しが2.89倍ばい、▽京都きょうと市しが13.29倍ばい、▽熊本くまもと市しが11.14倍ばい、▽名古屋なごや市しが8.88倍ばいなどとなっています。

このほかにも大だい都市としと比くらべると件数けんすうは多おおくないものの、各地かくちで搬送はんそう困難こんなんな事例じれいが感染かんせん拡大かくだい前まえに比くらべて急増きゅうぞうしています。

総務そうむ省しょう消防庁しょうぼうちょうは「第だい6波はに比くらべて新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが疑うたがわれるケースの割合わりあいが増ふえていて、今後こんごの動向どうこうを注視ちゅうししたい」と話はなしています。

県けんの対策たいさく本部ほんぶで入院にゅういん調整ちょうせいを担になう医師いしによりますと、この施設しせつでの療養りょうよう期間きかんはほとんどが1日にち程度ていどでしたが、今月こんげつに入はいって入院にゅういんを制限せいげんする病院びょういんが相次あいつぐ中なか、1週間しゅうかん以上いじょうにわたって滞在たいざいせざるを得えないケースも出でているということです。また、施設しせつでは今月こんげつ、療養りょうようしていた患者かんじゃ1人にんが亡なくなっています。

施設しせつには国くにから最大さいだい30人にんの看護かんご師しが派遣はけんされる方向ほうこうで調整ちょうせいが進すすめられていますが、医療いりょう従事じゅうじ者しゃの不足ふそくが改善かいぜんされないかぎり、入院にゅういん調整ちょうせいが困難こんなんな状況じょうきょうはしばらく続つづく見通みとおしです。

県けんの新型しんがたコロナの対策たいさく本部ほんぶで入院にゅういん調整ちょうせいを担になう医療いりょうコーディネーターの佐々木ささき秀章ひであき医師いしは「体調たいちょうが悪化あっかして救急きゅうきゅう搬送はんそうとなっても受け入うけいれ先さきが見みつからず、一時いちじ的てきな療養りょうよう先さきであるはずの入院にゅういん待機たいきステーションに長期ちょうきで療養りょうようする人ひとが出でてきている。病床びょうしょうを増ふやす調整ちょうせいをしているが増ふやしても、現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうであれば、すぐに満まん床ゆかとなることが予想よそうされる」と話はなしています。

今月こんげつに入はいってからは第だい6波はを上回うわまわるペースで入院にゅういん患者かんじゃが急増きゅうぞうしているため、病院びょういんでは当初とうしょの想定そうていより新型しんがたコロナの病床びょうしょうを増ふやしていて、25日にち時点じてんで28人にんを受け入うけいれています。

このうち22人にんは、高齢こうれいで重症じゅうしょう化かのリスクがあったり、ほかの病気びょうきで入院にゅういんしたあと感染かんせんが判明はんめいしたりして入院にゅういんしていますが、いずれも軽症けいしょうだということです。

このほか肺炎はいえんで重症じゅうしょうの患者かんじゃは1人にんで、残のこる入院にゅういん患者かんじゃは中等ちゅうとう症しょう1などの症状しょうじょうだいうことです。

病院びょういんによりますと、「第だい6波は」では高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに重症じゅうしょう化かする患者かんじゃが相次あいつぎましたが、ワクチンの接種せっしゅも進すすみ、ことし4月つき以降いこうは軽症けいしょうの入院にゅういん患者かんじゃが増ふえる傾向けいこうになっているということです。

この病院びょういんでは今いま、医師いしや看護かんご師しなどの感染かんせんも相次あいついでいるため、現在げんざいの状況じょうきょうが続つづけば、ほかの病気びょうきの重症じゅうしょう患者かんじゃへの対応たいおうに影響えいきょうが出でるおそれがあると懸念けねんしています。

病院びょういんでは、症状しょうじょうが安定あんていした患者かんじゃは転院てんいんしてもらうよう取り組とりくんでいますが、新型しんがたコロナの患者かんじゃを受け入うけいれる病院びょういんは県内けんないで数かずが限かぎられ、発症はっしょうから10日にちたたないと転院てんいんを受け入うけいれてもらえないケースがほとんどだということです。