中国SNS 多くは政府支持のコメント
このうち、中国国防省の報道官の談話を掲載したニュースのコメント欄では、「中国は一つしかない」などと政府の主張を支持するコメントが多く見られました。
また、台湾との貿易で中国が一部の品目について輸出入を暫定的に停止すると発表したニュースに対しては、全面的な経済制裁を求めるコメントも投稿され、事実上の台湾への経済制裁だという受け止めが広がっています。
2つの団体は「台湾民主基金会」と台湾で海外援助活動を担う「国際合作発展基金会」で、中国本土の組織や企業、個人がこれらの団体に協力することを禁止し、資金やサービスを提供すれば法律に基づいて処罰し、必要な措置をとるとしています。
抗議活動などは行われていませんでしたが、大使館の周囲には警察車両とともに警察官が数メートルおきに立っていて、周囲を確認しながら警戒にあたっていました。
そのうえで「われわれは、台湾問題についての干渉行為を糾弾、排撃し、中国政府の立場を全面的に支持する。中国の統一の偉業を阻害しようとするアメリカの企ては挫折を免れないだろう」として伝統的な友好国の中国への支持を強調しました。 北朝鮮としてはアメリカに対抗するため、中国との連携を強めたい思惑があるとみられます。
蔡総統は、台湾とアメリカの友好関係を促進した功績をたたえて勲章を授与し、「ペロシ議長は台湾の最も揺るぎない友人だ。台湾の民主主義の発展に関心を持ち続け、長期にわたって国際社会への参加を支持してくれていることに心から感謝する」と述べ、25年ぶりとなるアメリカの現職の下院議長の訪問を歓迎しました。 これに対して、ペロシ議長は中国などを念頭に「世界は今、民主主義と専制主義のどちらを選ぶのか迫られている」と述べた上で、「台湾と世界の民主主義を守るためのアメリカの決意は揺らぐことはない」として、台湾との連帯を強調しました。
市場関係者は「アメリカが金融引き締めに慎重になるのではないかという見方が後退したことから円相場は午前中、3円以上、値下がりしたが、アメリカのペロシ下院議長と台湾の蔡英文総統が会談したと伝わると米中対立への懸念から比較的安全な通貨とされる円を買い戻す動きが進んだ」と話しています。
報道などで中国軍が軍事演習を行うとされているエリアは、島の漁業者がふだん操業している場所から50キロから100キロほど離れているとしています。 与那国町漁業協同組合の嵩西茂則組合長は「これまでも島周辺では台湾が演習を行っていたが、今回は位置も異なり中国軍の演習とのことで怖いです。これですぐに戦闘が始まるとは思わないが、偶発的な衝突などがあれば与那国は危険に陥るので心配しています」と話していました。
一方、松野官房長官は、ペロシ議長の日本訪問について、「訪日中の日程や、会談相手については現在、調整を行っている。日米間の人的交流をさらに強化するものとして歓迎する」と述べました。
このほか、複数の台湾メディアは1日夜、中国の税関当局が台湾企業100社あまりが扱う水産物や茶葉などの食品の輸入を書類の不備を理由に突然停止を決めたと伝えています。 中国政府はこうした措置についてアメリカのペロシ下院議長の台湾訪問との関係に言及していませんが、中国はこれまでも台湾産の果物や養殖魚の輸入を突然停止し、台湾側が「政治的な圧力だ」と反発した経緯もあり、今回も圧力の一環という見方が出ています。
そのうえで「アメリカは中国が情勢をエスカレートさせていると主張しているが、アメリカが先に台湾問題で中国を挑発し、主権を侵害したのであり、議長の台湾訪問に前例があると 主張しているが、過去の過ちが再び過ちを犯す口実になってはならない。アメリカが『台湾カード』を使ってアジア太平洋地域をかき乱すのを直ちにやめるよう求める」とけん制しました。
また長期的な米中関係への影響については「アメリカが『1つの中国』政策を放棄しようとしていると中国が考えるおそれがある。そうなれば中国は、台湾に対して武力行使や、より攻撃的な姿勢で向き合わなければならないという結論に至ることもあり得る」と指摘しています。 その上でバイデン政権の対応について「中国が台湾に対して軍事的、政治的、経済的に強い態度に出れば事態は複雑になる。アメリカ国内からの圧力が強まり、中国と話し合うのではなく、対抗措置を取ることで、関係が悪化してしまうリスクがある」として、中国側の対応次第では強く応じざるを得なくなり事態が悪化するおそれがあるとしています。
アメリカなどのメディアは「ロナルド・レーガン」とともにミサイル巡洋艦、「アンティータム」と駆逐艦、「ヒギンズ」がフィリピン海に展開していると伝えています。 アメリカ海軍は「定期的な活動だ」と説明していますが、アメリカのメディアは「ペロシ議長が台湾を訪問するなか、周辺の海域にはアメリカと中国の艦艇が配置され、緊迫している」などと伝えています。
その上で「今回の訪問はアメリカが長く堅持してきた方針と一致するものであり、中国政府が何らかの危機に結びつけたり、台湾海峡やその周辺での軍事活動の口実にしたりする理由は何もない」と述べ、アメリカの「1つの中国」政策に変わりはないと改めて強調し、反発を強める中国をけん制しました。
そのうえで「アメリカ政府に対し、地域の安定と国際的な安全保障を損なうような行動を慎み、アメリカの覇権が存在しない新しい地政学の現実を認めるよう求める」としています。 また「中国側には、自国の主権と領土の一体性を守るために必要なあらゆる措置を講じる権利がある」として中国側を支持する姿勢を示しました。
また英語でも「ありがとう、ペロシ下院議長、台湾へようこそ」などと台湾訪問を歓迎するメッセージが点灯されました。
中国の受け止めについては「習近平国家主席としてはペロシ下院議長の台湾訪問を何も抵抗しないで見過ごすと、口だけの腰抜け外交などと国内から強い反発が出るため、強気の態度を示さないとならない。一方でアメリカとの対立に拍車をかける状態にすれば、コロナ禍で経済的な問題を抱えているなかで新たな火種を作り出すことになるので、非常に頭が痛いと思う」と話しています。 そのうえで中国の対応について「目立つけれど実害が出ないのは軍事的な威嚇を何回か続けるということだろう。しかしそれは威嚇であって攻撃をするわけではない」と述べ、演習などで反発の意思は示すものの、軍事的な衝突までには発展しないとみられるという認識を示しています。
そのうえで「いかなる形や理由であれ、台湾を訪れることは重大な政治的挑発であり、中国は決して受け入れられず中国国民も認めない」としています。 そして「中国は必ずや必要なあらゆる措置をとる。これによって生じる一切の結果は、アメリカと『台湾独立』勢力が責任を負わなければならない」として、対抗措置をとる考えを示しました。 中国は、このほか台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室などが「断固反対する」などとした声明を相次いで発表しました。
アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問に反応した可能性があります。
バイデン大統領は先月20日、「軍はいま行くのはよい考えだとは思っていない」と述べたほか、有力紙、ワシントン・ポストは、先月23日、バイデン政権は台湾海峡の緊張が一気に高まることを懸念し、ペロシ議長に対し、訪問のリスクを説明したと伝えました。 一方、トランプ前政権で国防長官を務めたマーク・エスパー氏は先月26日、シンクタンクのイベントで「自己抑止をすべきでない。脅しには立ち向かわなければならない」と述べたほか、共和党の議員や一部の民主党の議員からも訪問を後押しする声が上がっていました。 バイデン大統領と習近平国家主席は日本時間の先月28日、電話による首脳会談を行い、両首脳は対話を継続し、今後、対面での首脳会談の時期を模索していくことで一致しました。 バイデン政権の高官はペロシ議長の台湾訪問をめぐるやり取りが首脳会談の中で行われたか明らかにしませんでしたが、ペロシ議長が中国の反対を押し切る形で台湾を訪問したことで米中関係の悪化は避けられず、台湾海峡の緊張が高まることも懸念されます。
そして「世界が専制主義か民主主義かの選択を迫られる中で、2300万人の台湾の人々とアメリカの連帯はこれまでになく重要だ」としています。 そのうえで今回の訪問について「長年にわたるアメリカの政策と矛盾するものではない。アメリカは一方的に現状を変更しようとする試みに反対し続ける」として、アメリカの台湾政策に変更はないと強調しています。
攻撃は台湾域外から行われ、攻撃のデータ量は通常の200倍にのぼり、サイトの表示が一時できなくなりましたが、およそ20分後に復旧したということです。
また、中国国営の新華社通信は中国軍が4日から7日まで台湾周辺で重要な軍事演習を行うと伝えました。演習は台湾を囲むようにしたあわせて6か所の海域や空域で実施し実弾での射撃なども行うとしています。 演習に伴って、4日の現地時間の正午、日本時間の午後1時以降、該当する地域に船舶や航空機が入らないよう求めています。 さらに中国国防省の報道官も、2日夜遅く、「アメリカの行為は『台湾独立』勢力に誤ったシグナルを送り台湾海峡の緊張をエスカレートさせるものだ。中国軍は軍事行動を展開し対抗していく」とする談話を発表しました。
当時の共和党のニュート・ギングリッチ議長は、アメリカが1979年に台湾と断交して以来、アメリカ連邦議会の下院議長として初めて台湾を訪れ、李登輝総統などと会談しました。 会談後の記者会見でギングリッチ氏は「中国が武力によって台湾を統一しようとすれば、アメリカはあらゆる手段で台湾を防衛する」などと述べ、中国側は「内政干渉だ」として強く反発しました。
おととし8月、当時のトランプ政権のアザー厚生長官による訪問はアメリカと台湾が1979年に断交して以来、大統領権限を継承する順位が最も高い閣僚の訪問となりました。 バイデン政権に代わってからも、大統領の意向を受けた非公式の代表団として、元高官らが去年4月とことし3月の2回、台湾に派遣されています。 議員団の訪問も相次いでいて、去年6月には超党派の上院議員3人が訪問し、台湾で当時不足していた新型コロナウイルスワクチンがアメリカ政府から提供されると表明しました。このとき、議員らは、韓国のソウル近郊にあるオサン空軍基地からアメリカ軍の輸送機に乗って台北を訪れていて、台湾有事の際に在韓アメリカ軍が出動することを示唆したという見方があります。 ヨーロッパからもおととし、チェコで大統領に次ぐ地位のビストルチル上院議長が、先月にはヨーロッパ議会のベーア副議長が訪れています。
※ショウは「かねへん」に「りっとう」 台北にあるアメリカの代表機関「アメリカ在台協会」によりますと、ペロシ議長は3日まで滞在し、台湾の指導者らと米台関係や平和・安全保障問題などについて意見を交わすということです。 ナンシー・ペロシ氏は、1940年生まれの82歳。 アメリカ西部カリフォルニア州選出で、1987年から18期連続で民主党の下院議員を務めています。 2003年に議会下院の党トップ、院内総務の職に就いたのに続き、2007年には女性として初めての下院議長となりました。 民主党きっての対中強硬派として知られ、かねてから中国の人権状況を厳しく批判してきました。 ことし開かれた北京オリンピックとパラリンピックに向けては中国の新疆ウイグル自治区で民族などの集団に破壊する意図をもって危害を加える「ジェノサイド」が続いているなどとして「外交的ボイコット」をすべきだと訴えました。 また、香港で大規模な抗議デモが相次いだ2019年には、民主活動家の黄之鋒氏らと首都ワシントンで面会し香港での人権の尊重と民主主義の確立を支援する考えを示しました。 さらに中国の弾圧からインドに逃れたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世とも会談を重ねています。
中国政府 台湾の2団体に懲戒措置を発表
台湾「中国の軍事演習は台湾封鎖も同然」
北京 アメリカ大使館は厳重警備
北朝鮮外務省報道官「中国政府を全面的に支持」
台北の蔡英文総統と会談 連帯を強調(午前11時半すぎ)
円買い戻しの動きも “米中対立への懸念”
沖縄 与那国島 中国の軍事演習に注意呼びかけ
松野官房長官 中国の軍事演習発表で懸念伝える
中国政府 台湾との輸出入の一部停止を発表
中国外相「米は平和と安定の『最大の破壊者』」
専門家「中国の対応次第で事態悪化も」
アメリカ海軍 フィリピン海に展開
アメリカ「『1つの中国』政策に変わりはない」
ロシア「アメリカの明確な挑発行為」
“台北101”の壁面に「民主主義の友に感謝」
専門家 “中国は反発も衝突までには発展しない”
中国「重大な政治的挑発、決して受け入れられない」
台湾防空識別圏に中国軍機 のべ21機が進入
訪問めぐりアメリカでは大きな議論に
ペロシ下院議長「アメリカの揺るぎない関与を示すもの」
“台湾総統府のサイトに台湾域外からサイバー攻撃”
中国軍 台湾周辺で軍事演習の開始を発表
米下院議長の台湾訪問は1997年以来
アメリカから要人が相次ぎ台湾訪問
ペロシ下院議長が台湾到着