国連こくれん総会そうかい ガザ人道的じんどうてき休戦きゅうせんの決議けつぎを採択さいたく アメリカなどは反対はんたい

国連こくれん総会そうかいでは27日にち、日本にっぽん時間じかんの28日にち朝あさ、イスラエル軍ぐんとハマスの軍事ぐんじ衝突しょうとつをめぐる緊急きんきゅう特別とくべつ会合かいごうが開ひらかれ、ヨルダンがとりまとめた決議けつぎ案あんの採決さいけつが行おこなわれました。

決議けつぎ案あんは、人道じんどう目的もくてきの休戦きゅうせんや人道じんどう支援しえん物資ぶっしのガザ地区ちくへの搬入はんにゅうなどを求もとめる一方いっぽう、ハマスによる攻撃こうげきを非難ひなんする内容ないようは含ふくまれてませんでした。

これについてカナダが、ハマスの攻撃こうげきや人質ひとじちの拘束こうそくを非難ひなんする文言もんごんを加くわえるよう修正しゅうせいを求もとめましたが、必要ひつような賛成さんせいが得えられず修正しゅうせいは認みとめられませんでした。

そして決議けつぎ案あんの採決さいけつの結果けっか、アラブ諸国しょこくやロシア、中国ちゅうごく、フランスなど121か国かこくが賛成さんせい、アメリカやイスラエルなど14か国かこくが反対はんたい、日本にっぽんやイギリスなど44か国かこくが棄権きけんし、棄権きけんと無む投票とうひょうを除のぞく3分ぶんの2以上いじょうの賛成さんせいで決議けつぎが採択さいたくされると、会場かいじょうでは拍手はくしゅが上あがりました。

国連こくれん総会そうかいの決議けつぎに法的ほうてき拘束こうそく力りょくはありませんが、国際こくさい社会しゃかいの総意そういを示しめすものとされ、地上ちじょう侵攻しんこうの準備じゅんびを進すすめるイスラエルに対にたいして一定いっていの圧力あつりょくとなるとみられます。

一方いっぽうで、反対はんたいや棄権きけん、無む投票とうひょうなどにまわったのはおよそ70か国かこくにのぼり、パレスチナ問題もんだいをめぐる国際こくさい社会しゃかいの分断ぶんだんも浮き彫うきぼりになりました。

イスラエル国連こくれん大使たいし「きょうは国連こくれんにとって不名誉ふめいよな日ひ」

採決さいけつの後のち、イスラエルのエルダン国連こくれん大使たいしは「きょうは国連こくれんにとって不名誉ふめいよな日ひとして刻きざまれるだろう。国連こくれんがもはや正当せいとう性せいや妥当だとう性せいのかけらも持ち合もちあわせていない組織そしきだということを、目の当まのあたりにした」と述のべ、国連こくれんを非難ひなんしました。

そして「イスラエルは自衛じえいを続つづける。ハマスの能力のうりょくを根絶こんぜつし人質ひとじちを連れ帰つれかえるために、イスラエルはやるべきことを行おこなう」と述のべ、攻撃こうげきを続つづける考かんがえを示しめしました。

パレスチナ国連こくれん大使たいし「国連こくれん総会そうかいは勝利しょうり」

一方いっぽう、パレスチナのマンスール国連こくれん大使たいしは、アラブ諸国しょこくの国連こくれん大使たいしらと記者きしゃ会見かいけんし「国連こくれん総会そうかいは勝利しょうりした。この戦争せんそうやパレスチナの人ひとたちに対にたいする虐殺ぎゃくさつを止とめなければならないというメッセージを送おくった」と述のべ、意義いぎを強調きょうちょうしました。

そして「地上ちじょう戦せんはより多おおくの子こどもや一般いっぱん市民しみんの殺害さつがいや病院びょういんの破壊はかいを意味いみし、これを止とめるためにできる限かぎりのことをしなければならない」と呼よびかけました。