二所ノ関一門の連合稽古は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、中止されていましたが、5日に福岡市東区にある佐渡ヶ嶽部屋の稽古場で、3年8か月ぶりに行われました。
稽古には、ことし9月の秋場所で4回目の優勝を果たした大関 貴景勝や、関脇 琴ノ若、それに大関経験者の高安など17人の関取が参加しました。
このうち貴景勝は、いずれも高校の後輩である琴ノ若と平幕の王鵬の2人を指名して11番相撲を取りました。
王鵬には持ち味の力強い突き押しや、すくい投げなどで3番すべて勝つなど圧倒しましたが、四つを得意とする琴ノ若には、最初の2番では組み止められて寄り切られました。
それでも、このあとはタイミングのよいいなしや、投げ技などを駆使して琴ノ若に勝ち越し、全体で8勝3敗と安定した相撲内容を見せました。
稽古のあと、貴景勝は「久しぶりに連合稽古ができてよかった。九州場所が始まれば毎日やっていくだけだ」と話していました。
琴ノ若は「指名してもらってよかったし、やれることをやろうと思った。しっかり攻めることができたと思うし、いい稽古ができた」と振り返っていました。
また、十両の稽古では、2年連続でアマチュア横綱に輝き、新十両として迎えた先場所で12勝3敗の成績を残した23歳の大の里が、最も多い21番相撲を取り、16勝5敗と力を発揮しました。
ぶつかり稽古では、幕内最年長38歳の玉鷲に胸を借り、何度も転がされて砂まみれになりながら必死に食らいついていました。