能登半島地震の
被害が
特に大きかった
石川県の
奥能登地域では、
生活排水などを
処理するため
自治体が
設置した
浄化槽の40%
以上が
壊れたままになっていることがNHKの
取材で
分かりました。
水道が
復旧しても
トイレが
使えない
家庭も
多く、
住民が
避難先から
自宅に
戻るうえでの
課題となっています。
能登半島の被災地では地域によって生活排水を下水道ではなく、浄化槽で処理するケースも多く、環境省によりますと、家庭や自治体が設置した浄化槽はおよそ2万基に上るということです。
このうち奥能登地域の自治体が設置した浄化槽についてNHKが取材したところ、5月16日の時点で2063基のうち45%に当たる920基が壊れ、修理が必要なことがわかりました。
修理が必要な浄化槽は自治体別で
▽珠洲市で407基
▽輪島市で363基
▽能登町で150基に上る一方
修理が終わったと報告があったのは、20基ほどにとどまっています。
一方、穴水町は自治体が設置した浄化槽はありませんでした。
自治体によりますと、被害が広範囲に及ぶうえ、水道管の配管工事などが優先され業者が確保できないため、修理が遅れているということです。
家庭が設置したものも含めれば修理が必要な浄化槽はさらに多くなるため、水道が復旧してもトイレが使えないことが住民が避難先から自宅に戻るうえでの課題となっています。