チャットＧＰＴの合成音声ごうせいおんせい、スカーレット・ヨハンソンさんが「衝撃しょうげきと怒いかり」と非難ひなん

女優じょゆうのスカーレット・ヨハンソンさんは２０日はつか、対話型たいわがたＡＩ（人工知能じんこうちのう）「ＣｈａｔＧＰＴ（チャットＧＰＴ）」の最新版さいしんばんに自分じぶんの声こえと「不気味ぶきみなほど酷似こくじした」合成音声ごうせいおんせいが搭載とうさいされたことについて、「衝撃しょうげきと怒いかり、不信感ふしんかんを覚おぼえる」との声明せいめいを発表はっぴょうした。

開発元かいはつもとの米べいオープンＡＩは、映画えいが「ｈｅｒ／世界せかいでひとつの彼女かのじょ」でヨハンソンさん演えんじる架空かくうの音声おんせいアシスタントの声こえと比較ひかくした結果けっか、最新機能さいしんきのうの提供ていきょうを一時停止いちじていしすると発表はっぴょうしている。

「スカイ」と名付なづけられた人工音声じんこうおんせいには多おおくの反発はんぱつが起おこっていた。妙みょうになれなれしく、男性開発者だんせいかいはつしゃの妄想もうそうの産物さんぶつと思おもわれる声こえで、誘さそうような口調くちょうがネタにされた。

ヨハンソンさんによると、昨年さくねん９月がつにオープンＡＩのサム・アルトマン最高経営責任者さいこうけいえいせきにんしゃ（ＣＥＯ）からチャットＧＰＴ４．０の音声おんせいに採用さいようしたいと打診だしんされたが、「個人的理由こじんてきりゆう」で辞退じたいしたという。

「デモ版ばんリリースの２日前ふつかまえにアルトマン氏しから代理人だいりにんに連絡れんらくがあり、再考さいこうを促うながされた。こちらが返答へんとうする間まもなくデモ版ばんがリリースされた」（ヨハンソンさん）

ヨハンソンさんは弁護団べんごだんを雇やとってアルトマン氏しに２度書簡どしょかんを送おくったが、オープンＡＩはスカイの撤回てっかいに「難色なんしょくを示しめした」という。

「ディープフェイク対策たいさくや肖像権しょうぞうけん、著作権ちょさくけん、アイデンティティーの保護ほごが叫さけばれる時代じだい、こうした問題もんだいは白黒しろくろつけるべきだと思おもう。個人こじんの権利保護けんりほごのためにも、透明性とうめいせいや法整備ほうせいびという形かたちで解決かいけつが望のぞまれる」（ヨハンソンさん）

同社どうしゃは１９日にち、問題もんだいの音声おんせいはヨハンソンさんの声こえではなく、「別べつの女優じょゆうの自然しぜんな発話はつわからとった」ものだとブログに投稿とうこうした。

アルトマン氏しは２０日声明はつかせいめいを発表はっぴょうし、「ヨハンソンさんに打診だしんする前まえに声優せいゆうを雇やとった。ヨハンソンさんへの配慮はいりょからスカイの音声機能おんせいきのうを停止ていしした。コミュニケーション不足ふそくを申もうし訳わけなく思おもう」と述のべた。