エルビスの邸宅ていたくグレイスランド、差さし押おさえの危機ききを回避かいひ

エルビス・プレスリーの邸宅ていたく「グレイスランド」の差さし押おさえが計画けいかくされていた件けんで、テネシー州しゅうの判事はんじは２２日にち、少すくなくとも今後こんごの審理しんりで正当せいとうな所有権しょゆうけんを判断はんだんするまで差さし押おさえを延期えんきするとの判断はんだんを下くだした。

グレイスランドは２３日にちの競売きょうばいにかけられる予定よていだったが、エルビスの孫まごにあたるダニエル・ライリー・キーオさんが競売きょうばいの差さし止とめ請求せいきゅうを申もうし立たてていた。キーオさんは昨年さくねん１月がつに母親ははおやのリサ・マリー・プレスリーさんが死去しきょした後あと、邸宅ていたくの所有権しょゆうけんを有ゆうしていた。

テネシー州しゅうシェルビー郡ぐんのジェンキンス判事はんじは、「テネシー州法しゅうほうに照てらしあわせ、同邸宅どうていたくは特異性とくいせいを有ゆうするとみなされる。その特異性とくいせいから、邸宅ていたくの損失そんしつは取とり返かえしのつかない害がいを及およぼす」と述のべた。

差さし押おさえを図はかった企業きぎょう「ノーサニー投資会社とうしがいしゃ」は邸宅ていたくの売却権利ばいきゃくけんりを認みとめる書類しょるいがあると主張しゅちょうしていたが、判事はんじは書類しょるいが偽造ぎぞうされた証拠しょうこがあるとも述のべた。

グレイスランドは今後こんごも運営うんえいを継続けいぞくすると声明せいめいを発表はっぴょうした。

「グレイスランドの差さし押おさえはない。これまで同様運営どうよううんえいを続つづけ、世界中せかいじゅうのファンがエルビスを代表だいひょうするこの家いえを訪おとずれ、最高さいこうの経験けいけんができるよう努つとめていく」（声明せいめいより）

ノーサニー社しゃは、エルビスの娘むすめリサ・マリーさんがグレイスランドを抵当ていとうに３８０万まんドル（約やく５億おく９７００万円まんえん）を同社どうしゃから借かり入いれていたと主張しゅちょう。借金返済しゃっきんへんさいとして競売きょうばいを計画けいかくした。

キーオさんはそのような借金しゃっきんの事実じじつはなく、ノーサニー社しゃが実体じったいのないペーパーカンパニーだと主張しゅちょう。同社どうしゃが提出ていしゅつした１８年ねんの公正証書こうせいしょうしょにあるリサ・マリーさんの署名しょめいは偽造ぎぞうされたものだと訴うったえた。公証人こうしょうじんも宣誓供述書せんせいきょうじゅつしょで、リサ・マリーさんの署名しょめいが入はいった公文書こうぶんしょを作成さくせいしたことはないと証言しょうげんした。