トランプ氏が銃撃事件以来、おおやけの場で演説するのは初めてで、すべてのアメリカの人々に尽くす大統領を目指す考えを強調し、党の大統領候補への指名を受諾しました。
(※演説の内容を随時更新でお伝えまします)
中西部ウィスコンシン州で4日間にわたり開かれてきた野党・共和党の全国党大会は18日、最終日を迎え、党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領の演説しました。
トランプ氏が選挙演説中に銃撃された事件以来、おおやけの場で演説するのはこれが初めてで、銃撃事件を受けて、国民から寄せられた支援に謝意を示しました。
そして、「政治がわれわれを頻繁に分断するこの時代、今、皆が同じ市民であることを思い起こすときだ」と述べました。
その上で「社会における不一致と分断は癒やされなければならない。アメリカ人として、私たちは一つの運命と共通の宿命によって結ばれている。アメリカの半分ではなく、すべてのアメリカのための大統領になろうと立候補した」と述べ、大統領候補への指名を受諾しました。
====トランプ氏の演説 速報中====
中西部ウィスコンシン州で4日間にわたり開かれてきた野党・共和党の全国党大会は18日、最終日を迎え、日本時間のさきほど午前11時半ごろから党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領の演説が始まりました。
そして「社会における不一致と分断は癒やされなければならない。アメリカ人として、私たちは一つの運命と共通の宿命によって結ばれている。アメリカの半分ではなく、すべてのアメリカのための大統領になろうと立候補した」と述べ、大統領候補への指名を受諾しました。
「減税で債務を減らす」
トランプ氏は「われわれは減税を行うつもりだ。それが大きな経済成長につながるだろう。この国の成長を望んでいる。それによって債務を減らすのだ」と述べて、減税によって経済成長を後押しし、財政赤字を減らすとの考えを示しました。
「バイデン大統領の損害大」
トランプ氏はバイデン大統領について「アメリカの歴代の大統領の中で史上最悪だった10人が与えた損害を足し合わせたとしても、バイデン大統領ほどの損害を与えていない。バイデンの名前を使うのはこの一度だけにする」と述べました。
「米国の歴史上最も重要な選挙」
トランプ氏は今回の大統領選挙について「わが国の歴史上、最も重要な選挙となるだろう」と述べたうえで、「この選挙では、わが国が直面しているさまざまな問題を取り上げ、いかにしてアメリカを成功させ、安全で、自由で、再び偉大な国にするかを問うべきである」と述べました。
「不法移民危機を終わらせる」
トランプ氏は移民政策について「われわれは不法移民危機も抱えている。南部の国境における大規模な侵略は不幸や犯罪、貧困、病気、破壊を国中にまん延させている」と述べました。
そのうえで「私は国境を封鎖し、私がすでに建設をほぼ完了させていた国境の壁を完成させ、不法移民による危機を終わらせる」と訴えました。
「ウクライナ侵攻など終わらせる」
トランプ氏は国際情勢をめぐり「私たちの地球は第3次世界大戦の瀬戸際に立たされている」と述べた上で、「私が大統領だったら決して起こらなかったであろうロシアとウクライナとの恐ろしい戦争やイスラエルへの攻撃によって引き起こされた戦闘など、今の政権が作り出した国際的な危機を、私は一つ残らず終わらせる」と述べ、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘を終わらせると強調しました。
「インフレ危機を終わらせる」
トランプ氏は経済状況について「インフレ危機によって生活は苦しくなり、労働者や低所得層の所得を激減させ、アメリカ国民をかつてないほど疲弊させている」と述べました。
その上で「私は、この壊滅的なインフレ危機を速やかに終わらせ、金利を引き下げ、エネルギーコストを引き下げる。『掘って掘って掘りまくれ』だ」と述べ、国内の石油や天然ガスの生産を増やすことでエネルギー価格を低下させ、インフレの抑制につなげると強調しました。
「神のご加護で皆さんの前に」
トランプ氏は、選挙演説中に銃撃された事件について「まさに最後の瞬間に私が頭を動かさなければ、暗殺者の弾丸が完全に命中していただろう。私は今夜ここで皆さんと一緒にいなかったかもしれない。神のご加護によって、私はこのアリーナで皆さんの前に立っている」と述べました。
「あと数ミリで私の命を奪うところ」
トランプ氏は、選挙演説中に銃撃された事件について「暗殺者の弾丸はあと数ミリで私の命を奪うところだった。凶悪な攻撃にもかかわらず、今夜、私たちはかつてないほどの決意とともに団結する。これまでにないほどアメリカの人々に奉仕する政府を実現するという決意が砕かれることはなく、目標も変わることはない」と述べました。
「分断のない国を」
トランプ氏は「政治がわれわれを頻繁に分断するこの時代、今、皆が同じ市民であること、神のもとで一つの国で、不可分ですべての人に自由と正義が与えられることを思い起こすときだ」と述べて、分断のない国を追求する考えを示しました。
「すべてのアメリカのための大統領に」
トランプ氏は「アメリカの半分ではなく、すべてのアメリカのための大統領になろうと立候補した。なぜならアメリカの半分で勝ったとしても勝利したことにならないからだ」と述べて、すべてのアメリカの人々に尽くす大統領を目指す考えを強調しました。
トランプ氏が選挙演説中に銃撃された事件以来、おおやけの場で演説するのはこれが初めてで、銃撃事件を受けて、国民から寄せられた支援に謝意を示しました。
また、事前に明らかにされた演説の抜粋によりますとトランプ氏は演説で、アメリカで続くインフレや、法的な手続きをせずにメキシコとの国境を越えて入国を試みる人が急増していることを挙げた上で「適切なリーダーシップがあれば、あらゆる惨事は修正され、速やかに解決される」と述べ、大統領選挙の勝利に向けて自身への支持を呼びかける見通しです。
陣営の関係者はトランプ氏が銃撃事件のあと、みずから演説を大幅に書き直したと明らかにしていました。
民主党のバイデン大統領が選挙戦からの撤退圧力にさらされる中、トランプ氏としては政権奪還に向けて党大会のハイライトとなる指名受諾演説で国民に団結を呼びかけ、選挙戦に弾みをつけたい考えです。
Xでトランプ氏画像 ハッシュタグにあわせて表示
SNSのXで、トランプ前大統領に関するハッシュタグにあわせてトランプ氏の画像が表示されるようになり、アメリカで拡散してトレンド入りしています。
18日、Xのハッシュタグでトランプ前大統領のキャッチフレーズ「アメリカを再び偉大にする」を略した「MAGA」と入力すると、13日の銃撃事件の際にトランプ氏が拳を突き上げている様子を表した画像が絵文字のように表示されるようになりました。
Xのアメリカのトレンドでは「#MAGA」が1位になりました。また「#TRUMP2024」と入力すると、アメリカ国旗の絵文字が表示されトランプ陣営によるプロモーションと記されています。
Xを所有するイーロン・マスク氏は13日の銃撃事件の直後にトランプ氏への支持を表明したばかりで、アメリカの有力メディア、ニューズウィークは「これがマスク氏の指示で行われたのかは定かではない」としたうえで、ハッシュタグに画像をつけるしかけについて「購入することができる」とするXの広報担当者の説明を伝えています。