東京 渋谷区の
路上で
親子2
人が
刃物で
襲われ
大けがをした
事件で、
殺人未遂の
疑いで
逮捕された
女子中学生が「
当日、
人を
殺そうと
決めた」
などと
供述していることが
捜査関係者への
取材で
分かりました。
刃物はみずから準備したとみられ、警視庁は事件を計画した上で当日になって実行を決意したとみて捜査しています。
今月20日の夜、渋谷区円山町の路上で53歳の母親と19歳の娘が包丁で切りつけられるなどして大けがをし、警視庁は埼玉県戸田市の中学3年の女子生徒を殺人未遂の疑いで逮捕しました。
調べに対し「死刑になりたいと思って、たまたま路上で見つけた親子をナイフで刺した」と供述しているということです。
これまでの捜査で、女子生徒は「塾に行く」と母親に伝えて家を出たことが分かっていますが、その後の調べに対し「塾に行きたくないという気持ちがあり駅に向かい新宿方面の電車に乗った。当日、人を殺そうと決めた」などと供述していることが捜査関係者への取材で分かりました。
現場からは使用した包丁のほか折りたたみナイフなど合わせて3本の刃物が押収されていますが、包丁などは「自宅から持ってきた」と話している一方、ふだん自宅で使われているものではないことから、女子生徒がみずから準備したとみられるということです。
警視庁は女子生徒が刃物を準備するなどして事件を計画した上で当日になって実行を決意したとみて詳しい動機などについて捜査しています。
女子生徒を取り押さえた男性が見た当時の状況は
現場で
女子生徒を
取り押さえた
近くの
飲食店従業員の
男性が、
当時の
状況を
証言しました。
男性によりますと、悲鳴が聞こえて店の外に出たところ、女子生徒が切りつけられた娘の服をつかんでいて、母親がその後ろから止めようとしていたということです。
男性は当時の状況について「母親が『この子刃物を持っている』と言って、女子生徒の手に刃物が見えたので『殺すつもりかもしれない』と思って慌てて止めに入り、手首をつかんで刃物を取り上げました。女子生徒は、直後は抵抗していましたが、しばらくすると、疲れたようにおとなしくなりました。その後、地面に倒れたまま『あの子は死亡したのか』と3回くらい繰り返していました」と話していました。
その後、母親や周りの人とともに、警察官が駆けつけるまでの数分間、女子生徒を取り押さえていたということです。
男性は「女子生徒が『私、まだ刃物を持っている』と言ったので、ズボンのポケットに入っていた刃物を取り上げました。話している様子などは普通のおとなしい子に見え事件を起こすようには見えませんでした。娘は背中に傷があり、ぐったりしていました。母親は、けがをしながら娘が意識を失わないように必死に呼びかけていました」と話していました。
そのうえで「このような事件が起きて本当にショックです。同じようなことが起こらないでほしい」と話していました。