そして、9回の第5打席では巨人の4人目、大勢投手と対戦し、ワンボールからの2球目のストレートをレフトスタンドに運ぶ、55号スリーランホームランを打ちました。
シーズン55本のホームランは昭和39年に巨人の王貞治さんがマークした日本選手最多記録で、村上選手は58年ぶりに王さんの記録に並びました。外国人選手では近鉄のローズさんと西武のカブレラさんも55本をマークし、プロ野球記録は、平成25年にヤクルトのバレンティン選手が打った、60本です。
村上選手は残り15試合で、どこまでホームランの数を伸ばすのか大きな注目を集めます。
Q.55号を打ったときの感触は。 A.感触はばっちり。 Q.ばっちりというのは、当たった瞬間に入るなというイメージが湧いたのか。 A.しっかり芯で捉えられたので、ホームランが入ったかなと思った。 Q.王貞治さんの55本に並んだが、率直に今の気持ちは。 A.並べたことはすごく光栄だし、本当にうれしいことだ。大記録に並べたが、僕1人の力では達成出来ていない。 まずは丈夫な体に産んでくれた両親に感謝して、支えてくれる周りの方々にしっかり感謝したい。 Q.いま一番伝えたい人は誰。 A.そう言われるとやっぱり両親が先に出てくるが、やっぱり野村克也さんに「王さんに肩を並べて、こういう記録を達成できた」と報告したい。 Q.6月から好調で、ホームランを積み重ねてきたが、きっかけは。 A.いろいろと試行錯誤をして野球と向き合ったし、しっかり自分の野球と向き合いながら取り組んだ成果として、結果として、ホームランが打てている。自分と向き合えたことがすごく大きい。 Q.何に1番向き合ったか。 A.一番はない。すべてにおいて、しっかり向き合うことが大切なので、すべてにおいてしっかり向き合えたかなと思う。 Q.打席に入ったときに自信を感じる。 A.ここ最近、ちょっと感覚的にもよくなかったが、しっかり打撃フォームや、どういう意識でやったらいいかをしっかり考えながら打席にあがっていた。 きょうは1本目のホームランで少しこういう感じかなというか、吹っ切れた感じがあったので、きょうは自信を持って打席に立つことができた。 Q.調子がいいときはボールが止まって見えるとか表現する人はいるが、そういう感覚はあるか。 A.止まって見えるというか、しっかりタイミングを取れて、ボールを打ち抜けていることがすべてかなと思う。 Q.次の目標は。 A.56本目を打ちたいなと思う。 次へ次へとしっかりホームラン打てるように頑張りたい。 Q.ことし一番印象に残っているホームランは。 A.ことしはまだ終わっていない。 これからもっともっとホームランを自分の中でも打てると思う。 終わった時に振り返って、このホームランよかったなというのは考えたい。とりあえず今はシーズンを完走して優勝できるように頑張りたい。 Q.54号は初球を完璧に捉えた。 A.狙いというよりかは、しっかり自分の打撃フォームを意識しながらじゃないが、こういう風に打とうと決めて、初球からスイングすることができた。 Q.巨人の菅野投手からプロ入り初ホームラン、球界を代表する投手からホームランを打てたのは。 A.常に抑えられているので、ホームラン打ちたいなと思っていた。 やはりすごい投手なので、これからも打てるように頑張りたい。 Q.55号の打席は、どのような意識で打席に立ったのか。 A.しっかり強い打球を打つことを意識しながら打席に立った。 Q.まっすぐにしぼっていたか。 A.しっかりタイミングを合わせて振りに行こうと決めていた。 Q.きのうはデッドボールを太ももに当てたが、痛みはなかったか。 A.多少はあるが大丈夫。 Q.野村克也さんの言っていた「王の記録を破れ」。村上選手にとって野村さんとは。 A.一瞬しか関わりはないが、あの一瞬で僕の可能性を期待してくれたところに、すごく感謝している。 今は何でそういう風に言ったのかなと聞きたい気持ちでいっぱいだ。 Q.自分での解釈は。 A.いや、まったく分からない。 Q.野村さんに学んでみたかった思いはあるか。 A.もちろんある。 Q.背番号は55だが、ユニフォームを最初にもらったときに55本を打つことはイメージしていたか。また達成したことについては。 A.全くイメージしていないので、背番号の数だけ打てたことはうれしいが、特に何もない。
九州学院高校から平成30年にドラフト1位で入団しました。 力強いバッティングが持ち味で、2年目にはレギュラーに定着し、36本のホームランを打ち、新人王に輝きました。 3年目のおととしは全試合に4番で先発し、ホームランと打点でともにリーグ2位の成績をマークしたほか、最高出塁率のタイトルを獲得しました。 チームがリーグ優勝と日本一を果たした昨シーズンも全143試合に4番で出場し、39本のホームランを打って初めてホームラン王に輝き、セ・リーグMVPにも選ばれました。 今シーズンは不動の4番として開幕からホームランを量産し、プロ野球記録となる5打席連続ホームランを打ったほか、史上最年少で50号ホームランに到達していました。
村上選手は前日の試合で太ももにデッドボールを受けましたが高津監督は「あざができていたが、『試合に出る』と言ったので、出てもらった。休む気はさらさらなかった」と明かしました。 そして今後に向けては「勝ちにつながる1本をきっと打ってくれる」と期待を寄せていました。
この中で栗山監督は、54号ホームランについて、「本当にすばらしい打球、すばらしいスイングで狙い方もすばらしい。本当に4番らしい、ホームランだった」とたたえました。 そのうえで、「とにかく打っている場面がいい。チームが得点がほしいという大事な場面では相手も注意するし打たせてもらえない中で、これだけ打てるバッターは日本の歴史の中でもいなかった。大谷翔平選手と一緒で天井が分からないところにあるので、とにかく突き抜けてほしい」と大リーグで活躍する大谷選手を引き合いに出して期待をかけていました。
また、男性ファンは「打った瞬間、めちゃくちゃいい当たりだったので、スタンドに入ってくれという感じでした。ここまで来たらプロ野球新記録を出して欲しいです」と話していました。
村上【一問一答】「並べたことは すごく光栄」
昨季 初のホームラン王 今季は5打席連続ホームランも
王貞治さん「われわれの時代よりも量産するのは難しい」
【王貞治さん 一問一答はこちら】
ヤクルト 高津監督「すばらしいバッティング」
日本代表 栗山監督「これだけ打てるバッターはいない」
巨人 原監督「ぐっと唇をかんでいた」
ファン「ここまで来たらプロ野球新記録を」