先月・
3月までに、
ヨーロッパからの
ワインや
チーズ、カナダ
などからの
牛肉の
輸入量が
大幅に
増えています。
背景には
経済連携協定の
発効があります。
日本が
参加するTPP=
環太平洋パートナーシップ
協定は
去年12
月30
日に、
EU=
ヨーロッパ連合とのEPA=
経済連携協定はことし
2月1日に、
相次いで
発効しました。
財務省が発表した3月までの品目ごとの貿易統計によりますと、EUからの輸入品では、2月と3月の2か月間でワインが去年より32%増えたほか、チーズも14%増加しました。
また、TPPに参加するカナダやニュージーランドからの牛肉の輸入も、1月から3月までの3か月間で、どちらもおよそ2倍に増えています。
経済連携協定が発効したことで幅広い品目で関税が下がり、卸売業者などが輸入を増やしていることが背景のひとつになっています。
食品スーパー「成城石井」では、フランスやイタリアなどの輸入ワインの一部で、2月から1本あたり最大で300円ほど値下げした結果、販売本数が2か月で8%増えたということです。
星野鉄兵酒販課長は「EU産のワインを初めて手にとるお客様も増えている」と話していました。
関税は4月からさらに下がる
2つの協定とも、多くの品目で1年ごとに段階的に関税が引き下げられていきます。
また、取り決め上、今月からは「2年目」に入るため、品目によっては関税の引き下げ幅が大きくなりました。
例えば、牛肉の関税は、2つの協定に参加する国の場合、3月までは38.5%から27.5%に削減され、今月からはさらに26%余りに下がりました。
一方、TPPから脱退したアメリカの牛肉には38.5%の関税が維持されます。
また、日本とEUのEPAでは、ワインについては、一般的な750ミリリットル入りのボトルにかけられていた最大およそ94円の関税が、協定の発効と同時に撤廃されました。