長崎県佐世保市に
あるアメリカ海軍佐世保基地の
日本人の
警備員が、
基地からの
指示を
受け、
実弾が
入った
拳銃を
持ったまま
公道に
出ていたことがわかりました。
防衛省は、
日米地位協定に
違反するとして、
アメリカ軍側にたびたび
持ち出しの
中止を
求めたものの、
続けられていたということで「
誠に
遺憾だ」としています。
アメリカ軍基地で
働く日本人従業員などでつくる
全駐労=
全駐留軍労働組合長崎地区本部によりますと、
今月2日から
9日にかけて
佐世保基地で
働く
日本人警備員延べ20
人ほどが
基地の
警備隊からの
指示を
受け、
道路を
挟んだ
別の
施設に
移動するため、
実弾が
入った
拳銃を
持ったまま
公道を10
数メートル歩いたということです。
防衛省によりますと、日米地位協定では日本人従業員がアメリカ軍施設の外に銃を持ち出すことは認められておらず、銃刀法違反の疑いがあるということです。
防衛省は在日アメリカ軍司令部に対し、3回にわたって口頭で、今月8日には文書で、銃の持ち出しの中止と再発防止を求めたものの続けられ、10日になってアメリカ軍人が一度拳銃を預かり、一緒に車で移動するという従来の運用に戻ったということです。
防衛省は「再三にわたる中止の要請に応じなかったことは誠に遺憾だ」とコメントしています。
また、全駐労長崎地区本部は「現場の警備員は反対したが指示に従うしかなかった。明らかな日米地位協定違反で、銃刀法違反にも問われるおそれもある」と話しています。
在日米軍司令部広報「誤解が原因」
これについて、在日アメリカ軍司令部の広報部のジェニーヴ・ホワイト副部長は「今回のケースは日本人の警備員の2か所の間の移動に関して、日本政府とアメリカ政府の間で誤解が生じたことが原因で起きた。しかし、この誤解はすでに正され、正しい手順で行うことにした」とコメントしています。