来年夏から
東海道新幹線の
新型車両を
導入するのを
前に、
JR東海は
災害などで
停電したときにも
自力で
走行できるシステムを
使った
新型車両の
走行試験を
静岡県三島市で
公開しました。
東海道新幹線の
新型車両「
N700
S」は
大規模な
災害などで
停電した
際、
車両に
搭載したリチウムイオン
電池を
使って
架線の
電力に
頼らずに
自力で
走行できるシステムが、
高速鉄道としては
世界で
初めて導入されています。
10日は静岡県三島市の新幹線車両所で、実際にそのシステムを使って走行する試験が公開されました。
試験ではまず車体の屋根のパンタグラフを下げて車両に電力を供給している架線から離し、停電したのと同じ状態にしました。
そして16両編成のうち4つの車両に搭載したリチウムイオン電池で車内の照明を復旧すると時速30キロまでゆっくりと加速し、およそ2キロの距離を走りました。
JR東海によりますと「N700S」の営業運転は東京オリンピックが開催される前の来年7月の開始を予定しているということです。
JR東海新幹線鉄道事業本部の田中英允担当部長は「東海地方で大きな災害が懸念される中、非常時に対応できる新システムを導入することで乗客の安全をより確保できるように努めたい」と話していました。