１月がつの米雇用統計べいこようとうけい、就業者数しゅうぎょうしゃすう３５万まん３千人増せんにんぞう　３月利下がつりさげ説せつは後退こうたい

米労働省労働統計局べいろうどうしょうろうどうとうけいきょくが２日発表ふつかはっぴょうした１月がつの雇用統計こようとうけいによると、非農業部門ひのうぎょうぶもんの就業者数しゅうぎょうしゃすうは前月比ぜんげつひで３５万まん３０００人増加にんぞうかした。予想よそうを上回うわまわる２０２４年ねんの滑すべり出だしとなり、選挙せんきょイヤーにおける米国経済べいこくけいざいの底堅そこがたさを浮うき彫ぼりにした。

失業率しつぎょうりつは前月ぜんげつと同おなじ３．７％だった。米国べいこくの失業率しつぎょうりつが４％を切きるのは２４カ月連続げつれんぞく。

米会計事務所べいかいけいじむしょＲＳＭ　ＵＳのチーフエコノミストなどを務つとめるジョー・ブルスエラス氏しはＣＮＮの取材しゅざいに、「失業率しつぎょうりつが１９６７年以来初ねんいらいはじめて２４カ月連続げつれんぞくで４％を下回したまわったのは、本当ほんとうに特筆とくひつすべきことだ」と指摘してきした。

１年以上前ねんいじょうまえの時点じてんでは、労働市場ろうどうしじょうが米連邦準備制度理事会べいれんぽうじゅんびせいどりじかい（ＦＲＢ）の積極利上せっきょくりあげの影響えいきょうを受うけるのはほぼ確実かくじつで、ぐらつく可能性かのうせいもあると見みられていた。しかし、１１回かいの利上りあげと４回かいの金利据きんりすえ置おきを経へて、米労働市場べいろうどうしじょうは今世紀最長規模こんせいきさいちょうきぼの拡大期かくだいきを迎むかえている。

１月がつの雇用こようの伸のびにより、ＦＲＢが３月がつにも早期利下そうきりさげに踏ふみ切きり、年内ねんない６回かいの利下りさげを行おこなうとの市場しじょうの期待きたいは打うち砕くだかれた。シカゴ・マーカンタイル取引所とりひきしょ（ＣＭＥ）の金融政策予想きんゆうせいさくよそうツール「ＣＭＥフェッドウォッチ」によると、投資家とうしかの予想よそうする３月利下がつりさげの確率かくりつは３８％から２０％未満みまんに下落げらくした。

ただ、予想よそうを上回うわまわる雇用統計こようとうけいは経済けいざいに関かんする米国民べいこくみんの冷さめた心理しんりを押おし上あげる助たすけになりそうだ。当局者とうきょくしゃは年内ねんないに３回利下かいりさげする方針ほうしんを示唆しさしているが、ブルスエラス氏しは、今回こんかいの結果けっかでＦＲＢが路線転換ろせんてんかんを迫せまられることはないだろうとの見方みかたを示しめした。