ネタニヤフ首相しゅしょう「危害きがいを加くわえる者ものには反撃はんげき」イランを強つよくけん制けんせい

今月こんげつ1日にち、シリアにあるイラン大使館たいしかんがミサイル攻撃こうげきを受うけ、イランの軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたい、革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの司令しれい官かんら7人にんとシリアの市民しみん6人にんが死亡しぼうし、イランはイスラエルによる攻撃こうげきだとして、報復ほうふくを宣言せんげんしています。

アメリカのメディア「ブルームバーグ」は11日にち、情報じょうほう機関きかんの関係かんけい者しゃの話はなしとして、アメリカと同盟どうめい国こくは大だい規模きぼな報復ほうふく攻撃こうげきが迫せまっていると考かんがえていると伝つたえ、イスラエル国内こくないや大使館たいしかんに対にたいする攻撃こうげきの可能かのう性せいを報ほうじています。

これに対にたいしてイスラエルのネタニヤフ首相しゅしょうは11日にち、中部ちゅうぶの空軍くうぐん基地きちを視察しさつし、「危害きがいを加くわえる者ものには反撃はんげきすることになるだろう」と述のべ、イラン側がわを強つよくけん制けんせいし、中東ちゅうとう情勢じょうせいの緊張きんちょうが一段いちだんと高たかまっています。

一方いっぽう、イスラエル軍ぐんはガザ地区ちく南部なんぶのラファでの地上ちじょう作戦さくせんの準備じゅんびのためなどとして大半たいはんの部隊ぶたいをガザ地区ちく南部なんぶから撤収てっしゅうさせました。

これについてエルサレム中心ちゅうしん部ぶでは、11日にち、市民しみんによる抗議こうぎの集会しゅうかいが開ひらかれました。集あつまった数すう百ひゃく人にんの人ひとたちは「いますぐラファへの地上ちじょう作戦さくせんを」などと声こえを上あげていました。

参加さんかした男性だんせいは「イスラエルは人質ひとじちを解放かいほうし、安全あんぜんを取り戻とりもどすためにハマスとの戦たたかいを続つづけないといけない。部隊ぶたいを撤収てっしゅうさせたのは間違まちがった判断はんだんだ」と話はなしていました。

アメリカ 緊張きんちょうが高たかまらないよう働はたらきかけ強つよめる

アメリカ国務省こくむしょうのミラー報道ほうどう官かんは11日にちの記者きしゃ会見かいけんで、ブリンケン国務こくむ長官ちょうかんが、イランと友好ゆうこう関係かんけいにある中国ちゅうごくの王おう毅あつし外相がいしょうのほか、トルコのフィダン外相がいしょう、サウジアラビアのファイサル外相がいしょうと電話でんわで会談かいだんしたことを明あきらかにしました。

会談かいだんでは、中東ちゅうとうのシリアにあるイランの大使館たいしかんが攻撃こうげきを受うけ、イランがイスラエルに対にたいし、報復ほうふく措置そちをとる構かまえを見みせていることをめぐって意見いけんが交かわされたということです。

ミラー報道ほうどう官かんは「戦闘せんとうがこれ以上いじょう激化げきかすると、イスラエルやイランだけでなく、世界中せかいじゅうの国々くにぐににとって打撃だげきとなる。ブリンケン長官ちょうかんは、イランと関係かんけいのある国々くにぐにに対にたいし、対立たいりつを激化げきかさせるべきではないとイランに伝つたえることが自国じこくの利益りえきにもなると伝つたえている」と述のべました。

イランやその支援しえんを受うける勢力せいりょくがイスラエルに対にたいして大だい規模きぼな攻撃こうげきを仕掛しかける可能かのう性せいも指摘してきされる中なか、アメリカはこれ以上いじょう、中東ちゅうとう地域ちいきの緊張きんちょうが高たかまることのないよう、働はたらきかけを強つよめています。