岸田きしだ総理そうり大臣だいじんとユン大統領だいとうりょうの正式せいしきな首脳しゅのう会談かいだんは初はじめてで、この中なかで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、韓国かんこく・ソウルの繁華はんか街がいイテウォンでの事故じこに対にたいし、改あらためて哀悼あいとうの意いを伝つたえたのに対にたいしユン大統領だいとうりょうからは亡なくなった2人にんの日本人にっぽんじんへの弔意ちょういが示しめされました。

そして両りょう首脳しゅのうは、太平洋たいへいよう戦争せんそう中ちゅうの「徴用ちょうよう」をめぐる問題もんだいについて外交がいこう当局とうきょく間かんの協議きょうぎが加速かそくしていることを踏ふまえ懸案けんあんの早期そうき解決かいけつを図はかることで一致いっちしました。

また両りょう首脳しゅのうは北朝鮮きたちょうせんが前例ぜんれいのない頻度ひんどや様態ようたいで挑発ちょうはつ行為こういを行おこなっていることは両国りょうこくを含ふくむ地域ちいきの安全あんぜん保障ほしょうにとって重大じゅうだいかつ差し迫さしせまった脅威きょういであり、国際こくさい社会しゃかいに対にたいする明白めいはくかつ深刻しんこくな挑戦ちょうせんだと強つよく非難ひなんしました。

そのうえで北朝鮮きたちょうせんの完全かんぜんな非核ひかく化かに向むけ、地域ちいきの抑止よくし力りょく強化きょうかや国連こくれん安保理あんぽりでのさらなる対応たいおうなどに日にち韓かん両国りょうこくや日にち米べい韓かん3か国かこくで緊密きんみつに連携れんけいしていくことを確認かくにんしました。

また、北朝鮮きたちょうせんによる拉致らち問題もんだいについて、ユン大統領だいとうりょうは日本にっぽんの取り組とりくみを支持しじする考かんがえを示しめしました。

このほか両りょう首脳しゅのうは「自由じゆうで開ひらかれたインド太平洋たいへいよう」の実現じつげんに向むけて両国りょうこくで連携れんけいしていくことを初はじめて確認かくにんしました。

そして両りょう首脳しゅのうは両国りょうこく間かんの人的じんてき交流こうりゅうが加速かそくすることへの期待きたいを表明ひょうめいしたうえで首脳しゅのう間かんでも意思いし疎通そつうを継続けいぞくしていくことで一致いっちしました。

この中なかで、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは「北朝鮮きたちょうせんによる前例ぜんれいのない頻度ひんどと態様たいようでの挑発ちょうはつ行為こういが続つづいている。さらなる挑発ちょうはつも想定そうていされる中なか、日にち米べい韓かんの首脳しゅのう会合かいごうが開催かいさいされることは大変たいへん、時宜じぎを得えたものだと感かんじている。連携れんけいをさらに強化きょうかし、きぜんと対応たいおうしていきたい」と述のべました。

そのうえでソウルの繁華はんか街がいイテウォンでの事故じこを念頭ねんとうに「韓国かんこく国民こくみんが悲かなしみに陥おちいっている時期じきにこうした挑発ちょうはつを敢行かんこうしたのは、キム・ジョンウン政権せいけんの反はん人道じんどう主義しゅぎ的てきな性格せいかくを表あらわしたものだ。韓米かんべい日びによる協力きょうりょくは、普遍ふへん的てき価値かちを守まもり、朝鮮ちょうせん半島はんとうと北東ほくとうアジアの平和へいわと安定あんていを実現じつげんするための強力きょうりょくなとりでだ。きょうの会談かいだんを通をつうじて3か国かこくの協力きょうりょくがさらに強化きょうかされることを期待きたいする」と述のべました。

また、ユン大統領だいとうりょうは、イテウォンの事故じこで日本人にっぽんじんとアメリカ人じんが犠牲ぎせいになったことに触ふれ「悲劇ひげき的てきなことであり、残念ざんねんで悲痛ひつうな気持きもちを禁きんじえない」と述のべました。

会談かいだんの内容ないようは、まだ明あきらかになっていませんが、両りょう首脳しゅのうは、中国ちゅうごくの覇権はけん主義しゅぎ的てきな行動こうどうや北朝鮮きたちょうせんによる核かく・ミサイル活動かつどうの活発かっぱつ化かなどで東アジアひがしあじあの安全あんぜん保障ほしょう環境かんきょうが厳きびしさを増ます中なか、日にち米べい同盟どうめいの抑止よくし力りょくと対処たいしょ力りょくのさらなる強化きょうかに向むけて意見いけんを交かわしたものとみられます。

また、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なか、日にち米まいを含ふくむG7＝主要しゅよう7か国かこくで、引き続ひきつづき連携れんけいして対応たいおうする重要じゅうよう性せいなども確認かくにんしたとみられます。