小川さんは6
人きょうだいの
うち3
番目の
長女ですが、
妹2
人は
生後まもなく
別の
信者の
家庭に
養子に
出され、4
人きょうだいとして
育ったといいます。
妹が養子に出された経緯については、「産む前に養子に出すことは決まっていて、母が妊娠した時点で教会の上の立場の人から『子どもに恵まれない信者の家庭があるから、子どもをあげられませんか』と相談があったと聞きました」と証言しました。
小川さんによりますと、出産する前から受け入れ先の養母が一緒に生活し、準備をしていたということです。一方、養子として別の家庭に引き取られた妹とは数年前に会ったことがあり、そのときは温かい家庭で育っていると感じたといいます。
教団のスピーチ大会で準優勝するなど、かつて信仰に熱心だった小川さんは養子縁組そのものは必要な制度だとしたうえで、「統一教会の思想では信者の人生の目的に『三大祝福』があり、その中の2番目が『子女繁殖』なので、神様の思想を成し遂げなきゃいけないのに(子どものいない信者は)自分たちがその責任を果たせないことにすごく悩んでいます。養子に出た先で幸せに暮らしている人はいると思いますが、教義を守ったうえで子どもの幸せがあるという形に感じられます」と話していました。
旧統一教会の教義に基づく養子縁組とは
旧統一教会の
教義では、
子を
産み
増やすことは
神の
創造目的だとされていて、
信者向けの
動画や
出版物の
中では「
養子縁組」について
説明しています。
このうち「
ほぼ5
分でわかる
祝福結婚Q&A」という
動画では「
祝福結婚後なかなか子どもができません。
養子縁組はできますか?」という
問いに
答える形で
紹介されています。
中では「さまざまな理由により、子どもができない場合がある。真の父母様はこの課題を解決するために養子縁組を許可してくださいました」などとしています。
さらに「天からの子宝の恵を受けた祝福家庭は、その恩恵を子女の授からない祝福家庭にも分かち合う使命と責任があります」などとしています。
また、
信仰生活の
指針を
示したハンドブックには、「
養子の
約束を
交わすのは、
捧げる側の
妊娠前が
最も望ましい」と
養子に
出すことを
前提にした
妊娠を
推奨する
記載もありました。
また「
両家で
合意がなされたら、
必ず家庭教育局に
報告が
必要」
などと、
養子縁組に
教団が
関わっていることをうかがわせる
内容も
記されています。
さらに旧統一教会のSNSには、養子を3人以上出した信者の家庭が表彰されたという内容も書かれていました。
調査で寄せられた証言は
旧統一教会の
元信者などの
支援活動をしている「
全国霊感商法対策弁護士連絡会」の
阿部克臣弁護士は、2
世から
養子縁組に関する相談が
複数寄せられたことを
受けて、
調査に
乗り出しました。
これまでの聞き取り調査では「養子に出すために子作りをした」とか「10人きょうだいのうち4人を養子に出した信者の家庭がある」「子どもが3人以上いる家庭に対して、教団側から『養子に出してほしい』と呼びかけられた」といった証言が寄せられたということです。
さらに深刻なケースでは、思い悩んだ末に自殺未遂にまで至った2世もいたということです。
阿部弁護士は
子どもの
利益を
重んじる未成年の
養子縁組制度の
趣旨に
反する場合が
あるのではないかと
指摘したうえで「
養子縁組は、もともと
子どもの
福祉のための
制度だと
思います。
統一教会でやっていることは
信仰上の
目的を
達するためではないかと
思われ、
子どもの
福祉のことが
考えられていない。
そこに
いちばん大きな問題が
あると
思います」と
話しました。
民法や
養子縁組制度に
詳しい早稲田大学の
棚村政行教授は「
妊娠のときから、
あるいは出生する
前から、
養子縁組の
約束をしたほうがいいと
勧めること
自体が
子どもの
福祉にも
反するような
やり方で、
子どもの
幸せや
利益を
重く
考えていない」と
話しました。
そのうえで「子どもがいない家庭に養子に出す目的や宗教的な意味合い、さらに法律に沿った手続きの方法を細かく示しているのであっせんにあたるのではないか。今回の問題は児童福祉法や民法、民間の養子縁組あっせん法に触れる可能性がある。行政としては子どもの利益を守らなければならないし、法令がきちんと順守され、適正な活動が行われているかチェックする立場にあり、行政による実態調査が必要だ」と話していました。
養子縁組制度の意義
児童福祉における
養子縁組制度の
意義は、
家庭に
恵まれない
子どもなどに
温かい家庭で
健全に
育ってもらうこととされ、
このうち「
特別養子縁組」については2021
年、680
件余りが
成立しています。
厚生労働省によりますと、
養子縁組のあっせんとは、
親や
子どもの
間をとりもって、
養子縁組の
成立が
円滑に
行われるように
第三者として
世話をすることで、
報酬を
伴うかどうかにかかわらず、
一定の
目的をもって
反復継続的に
行う場合は、
都道府県の
許可を
受ける必要が
あると
法律で
定められています。
許可を受けたあとも、都道府県は必要に応じて立ち入り検査ができ、許可を受けずにあっせん事業を行った場合の刑事罰も設けられています。
厚生労働省は「許可を受けずに、第三者として養子縁組の世話を反復継続的に行っていれば、あっせん法に違反する。その疑いがある場合、事実確認と行政指導を行っていくべきと考えらえる」とコメントしています。
「世界平和統一家庭連合」旧統一教会は
「
世界平和統一家庭連合」
旧統一教会は、
これまでに745
人の
養子縁組が
行われたと
明らかにしたうえで「
養子縁組は、
養子を
捧げる家庭と
養子を
受け入れる家庭同士が
密接に
交流しながら、
養子と
なる二世の
幸せを
願って
進められるものであり『
親の
信仰のための
養子』といったご
指摘は
事実に
反します」としています。
またあっせんについては「当法人で行われている養子縁組制度は、民間あっせん機関による養子縁組とは性質を異にするものであり、養子縁組を取り持つ教会が金銭的報酬を受け取ることは一切ありません。以上の理由から民間あっせん機関等の認可は受けておりません」とコメントしています。
ガザ南部ラファで複数回にわたる攻撃 イスラエル軍が空爆か
避難者などおよそ120万人が身を寄せるガザ地区南部ラファで6日、複数回にわたって攻撃があり、現地のジャーナリストは、NHKの取材に対し、ラファ東部の地域で、イスラエル軍が少なくとも10回空爆を行ったなどと明らかにしました。これまでのところ詳しい被害の状況は分かっていません。
資源: NHK
May 6, 2024 22:05
米高官「ことしいっぱい ウクライナは防衛に力入れることに」
アメリカ政府の高官はこれまで滞っていたウクライナへの軍事支援の再開が4月決まったことについて、形勢を直ちに変えるものではないとして、ことしいっぱいはロシア軍の攻勢に対しウクライナは防衛に力を入れることになるという見通しを示しました。
資源: NHK
May 6, 2024 20:05
イスラエルとハマスの交渉難航 米CIA長官が仲介国カタールへ
イスラエルとイスラム組織ハマスとの、戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉が難航する中、アメリカのCIA=中央情報局のバーンズ長官が仲介国のカタールに向かい、交渉の進展に向け圧力をかけるねらいがあるとみられます。一方、ガザ地区南部では、5日もイスラエル軍による攻撃が続き、乳児を含む少なくとも19人が死亡しました。
資源: NHK
May 6, 2024 12:05
今天免費報紙閱讀次數已用完。
請升級您的帳戶以無限閱讀報紙