中東カタールで
開かれているサッカーのワールドカップで、
差別への
反対を
示すキャプテン
マークを
つける考えを
示してきた
ヨーロッパの
出場チームは、FIFA=
国際サッカー
連盟が
このマークをつけた
選手に
警告を
出すと
明らかにしたとして
着用を
断念することになりました。
20日にカタールで開幕したサッカーのワールドカップに出場する、ドイツやデンマークなど7つのヨーロッパのチームは、キャプテンが虹色のハートマークに「ONE LOVE」と書かれたキャプテンマークを腕に巻き差別への反対を訴える考えを示してきました。
ところが、ドイツのサッカー連盟は21日、UEFA=ヨーロッパサッカー連盟の作業部会による共同声明をウェブサイト上に掲載し「アームバンドが原因で選手たちが警告を出されたり、退場させられたりするのは受け入れられない」としてこのキャプテンマークをつけないよう要請したとしています。
その上で、「選手や監督は失望し、他の方法を考える」とし、活動を継続する考えを示しています。
イングランドは21日のイランとの試合でハリー・ケイン選手が別のキャプテンマークをつけて試合に臨み、選手たちはキックオフ直前に片方のひざを地面につける行動に出ました。
オランダのサッカー協会は21日の声明で、「FIFAがアームバンドを身につけた選手に警告を出すと明らかにした」などと方針を転換したいきさつを説明しています。
カタールでの性的マイノリティの人たちへの扱いをめぐっては、ヨーロッパの出場チームから批判の声が上がっていました。
イングランド代表 片ひざつける イラン代表 国歌斉唱せず
サッカーワールドカップの1
次リーグの
グループB、イングランド
対イランの
試合では、
試合開始直前に、イングランド
代表の
選手たちが
片方のひざを
数秒間、
地面につける
場面がありました。
このポーズは差別や不平等に抗議するものと見られます。
イングランドのガレス・サウスゲート監督は20日の会見で「片ひざをつけることについて話し合い、そうすべきだと感じている。特に若い人たちに包括的であることがとても大切だと理解してもらう上で、世界への力強い表明になると思う」と話していました。
一方、イラン代表も試合開始前の国歌斉唱の際、整列した選手たちが口を閉じて硬い表情のまま国歌を斉唱しませんでした。
イランでは、スカーフのかぶり方をめぐり逮捕された女性が死亡したことをきっかけに各地でデモが続いていて、抗議の意志を表明したと見られます。